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「ロジカルに考える」とは?

2017年10月19日 公開

岡重文(グロービス経営大学院教授)


 

ロジカルとは、つまるところ、納得感のある根拠を主張に添えられるか

さて、いきなりですが、あなたが、今度、新しく始めるプロジェクトのリーダーを誰に任せるのがいいのかを議論していたとしましょう。あなたは、A君の姿を思い浮かべ、提案をしてみることにしました。
 

あなた「A君がいいと思います」 (1)
課長「なるほど、どうしてそう考えたの?」
あなた「はい、A君が適任だと思ったからです」(2)
課長「適任というのは?」
あなた「A君、いつも一生懸命がんばっているからです」(3)
課長「そうだよなあ、たしかにがんばっているよな。でもがんばっているのは他のみんなだってそうだし、がんばっているというだけでは、ちょっと判断が難しいなあ……」
あなた「であれば、A君は一番実績を出しています」(4)
課長「なるほどね。具体的には?」

笑い話のような会話ですが、実は程度の差はあれ、同じようなことがあなたの周りでもたくさん起きているのではないでしょうか。

ここでは「A君がいいというあなたの主張」について、具体的にどのような論理なのかを整理しておきましょう。

まず、(1)「A君がいいと思います」これは、あなたの言いたいことであり、主張です。何を主張しているのかは明確なのでいいのですが、次の課長の質問がそうであるように聞き手は自然に、「なぜ?」という疑問が湧いてきます。その「なぜ」の問いに答えるために主張を支える根拠をセットで準備しておく必要があります。

(2)「はい、A君が適任だと思ったからです」は、一見、理由を答えているように見えますが、実は何も内容のあることは言えていません。「なぜ、いいと思ったのか」という問いに対して、「適任だと思ったから」では、「いいと思ったから、いいと思った」とほぼ同義ということになります。

(3)「A君、いつも一生懸命がんばっているからです」で初めて、「がんばっているから」という理由が出てきました。ただ、これで納得できるかというと、話は別です。課長の言葉を借りれば、他の人と比べて「がんばり」に差があるとは言いにくいため、根拠としては弱いと判断されてしまっています。

(4)「A君は一番実績を出しています」でようやく、他者との比較という意味で、実績という視点が出されていますが、何の実績なのかをより具体化しないと十分な根拠にはなりえないという状況です。

このように、大切なことは、主張に対して根拠があること、そして、その根拠を聞いて、主張について「なるほど」と思えるかどうかです。

つまり、ロジカルであるということは、突き詰めていくと、「納得感のある根拠を主張に添えられるか」に集約されるのです。

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