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50代から抜擢される人、されない人の違い



2018年07月27日 公開

江上剛(作家)

「KY人材」が出世する?

このように、危機に強い人材は危機にならないと力を発揮できない。しかしあなたが危機に強い人材だから平時には評価されていないのか、それともただの凡庸な人材だから評価されていないのか、あなた自身にも分からない。もし、あなたが「変わっている」と評判で、それを直したら出世するのにと思われているなら会社が危機になるまで待つしかない。平時なら抜擢されることはない。

50代から抜擢される人材とは、とにかく「変わっている」人材、即ち「KY(空気が読めない)」人材なのだ。協調性がなく、「敵が千万人と雖(いえど)も吾往(われゆ)かん」という勇猛果敢、独立独歩な人材。要するに「扱いにくい」人材だ。こういう人材は危機になれば抜擢される。

私は旧第一勧銀(現・みずほ銀行)に勤めていた際に、総会屋事件の処理にあたった。その後、暴力団等から不良債権を回収し、銀行を立て直すために、出世は遅れていたが、扱いにくいと評価されている人たちを10人抜擢し、重要なポストに就いてもらった。

彼らは、銀行の危機的状況をむしろ楽しいと思い、暴力団だろうが、役員(暴力団と同列に並べて申し訳ない)だろうが、目の前の敵を見事に蹴散らしてくれ、不良債権の回収、銀行の立て直しに力を発揮したのだ。

彼らは私に「死んだっていい。いい会社にしましょう」と言ってくれた。今でも彼らに感謝している。

あなたが50代になってたいして出世していないなら、会社は平時なのだろう。しかし、危機に気づくのは経営者の仕事だ。経営者に危機感がなければ、あなたが抜擢されることはない。あなたは〝いつか俺のような変わり者が評価される時が来る〟との信念を抱き、じっと待つしかないだろう。

※本書は江上剛著『会社人生、五十路の壁』より、一部を抜粋して掲載したものです。



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