<<※本記事は沢渡あまね著『マネージャーの問題地図』(技術評論社刊)より一部抜粋・編集したものです>>
組織の最大の敵、それは「モヤモヤ」
「会社は『イノベーション』とか『チャレンジ』とか言うけれどさ。どんな行動がよしとされるのかわからないんだよね」
「資料作りの指示だけが降りてくる。だれのため、何のための資料かわからないと、作りようがナイんですけれど……」
「『キミに任せた!』……って言うわりに、仕事のやり方に口出しするのやめてもらえませんか?」
「課長、私に仕事を振ったままどこかへ行っちゃったよ。報告して帰りたいんだけれど、戻ってくるのかしら」
「うわぁ、英語のメールが届いた! だれか英語が得意な人、チームにいそうな気もするけれど……ううん。とりあえず自分でやるしかないのかな」
聞こえる、聞こえる! あなたの部下の心のモヤモヤ、イライラの声が。
・ビジョンやポリシーが見えない
・目的が見えない
・優先度がわからない
・役割や期待が見えない
・上司の関わり方が不明
・責任範囲があいまい
・予定(仕事のスケジュール/上司のスケジュール)が見えない
・(その仕事を経験した末の)成長イメージが見えない
・だれが何が得意なのかが見えない
・求められるスキルがわからない
いかがでしょう? あなたの職場はこんな「モヤモヤ」にあふれていませんか?
「モヤモヤ」は、仕事のあらゆる場面で悪さをします。
・無駄な忖度
・無駄な先走り
・手戻り
・準備不足
・過剰サービス
・まちがった努力
・指示待ち
・やらされ感
・帰れない
・休めない
・不勉強
こんなキーワードにゾゾッとなったら要注意。職場妖怪「モヤモヤ」の仕業かもしれません。
そして、放置しておくと、いつまでたってもあなたの組織の生産性もモチベーションも上がりません。妖怪を退治しなければ!
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「目的を明確にする」それがマネジメントの第一歩!