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部下に退職を決意させる職場の「モヤモヤ」 その原因はマネージャーのあなたかも?

沢渡あまね(業務改善・オフィスコミュニケーション改善士)

2018年08月23日 公開 2022年07月12日 更新

 

意識合わせより「景色合わせ」

「意識合わせより、まず景色合わせをしてください」

これ、最近私がマネージャー向けの講演やワークショップで必ずお伝えしているメッセージです。

「意識を合わせろ」と言われても、何を合わせたらいいのか思考停止しがち。それよりも、上司と部下、チームメンバー同士それぞれが「どんな景色を見ているのか?」「どこがズレているのか?」「見落としはないか?」を合わせるようにしましょう。で、どうすればいいか?

まず、新たな仕事を部下に依頼するとき(あるいはすでに走っている仕事を見直すとき)、次の5つの要素に分解してみましょう。それにより、お互いが見ている景色を合わせることができます。

①目的
その仕事は何のために、だれのためにおこなうのか?

②インプット
その仕事を進め、成果物を生むためにどんな情報・材料・ツール・スキルなどが必要か?

③成果物
生み出すべき完成物あるいは完了状態は? 期限は? 提出先は?

④関係者
巻き込むべき関係者・協力者は? インプットはだれ(どこ)から入手すべき? 成果物はだれのため?

⑤効率
その仕事のスピードは? 生産量は? コストは? 人員は? 歩留まり(不良率)は?

仕事の5つの要素(『マネージャーの問題地図』より)

仕事を依頼するとき、見直すとき、この5つを必ず書き出しましょう。そうすれば、目的の伝達を忘れることはありません。

書きながら、お互いの見えているポイントや抜けているポイントを理解しあうことができます。これが、「景色合わせ」です。

そうはいっても、あなた自身が仕事の目的を把握していない場合もあるでしょう。その時は、この絵を描きながら、部下といっしょに目的を想定しましょう。

「いっしょに悩んで、いっしょに知恵を出し合う」その瞬間、あなたと部下の関係は、上司/部下からパートナーの関係になります。部下の目線を上げるとともに、上司と部下の一体感醸成にも貢献します。

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