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あなたのプレゼンを劇的に変える"黄金の3原則"(成毛眞)

成毛眞(HONZ代表)

2018年11月01日 公開 2022年11月30日 更新

原則(1)スライドは1枚1分、15分なら15枚

今、手元にスマホかパソコンがあるなら、「省庁 パワポ」をキーワードに画像検索をしてほしい。そこには、ぎっしり文字だらけのプレゼン資料が見つかるはずだ。

おそらく、説明用の資料だろう。しかし、問題はそれが投影されることもあることだ。文字が小さすぎて情報量が多すぎて、見たとたんに理解することを放棄したくなる。

この悲劇は、言うまでもなく、説明用資料をそのまま投影することで起きている。個別の説明では、その資料を使って10分や15分説明するのだろう。しかし、プレゼンでそれをやるのは大きな間違いだ。

プレゼンでの投影用の資料は、持ち時間(分数)の数だけ用意すべきだ。持ち時間が15分なら、パワーポイントは15枚用意するという意味だ。決して、1枚に詰め込もうなどと考えてはならない。

では、どの程度まで詰め込むか。それは、話したいことから逆算する。NHKのアナウンサーの読む速度は、1分間に300文字と言われている。プレゼンでもこれにならい、1分間で300文字のペースを目指したい。

すると、1枚の画面には、300文字で説明する内容を収めればいい。グラフについての説明に300文字必要なら、1枚。150文字なら、1枚に二つのグラフを入れる。600文字ほど語りたいなら、同じグラフを2枚用意する。1枚目と2枚目とでは、そこに添えるキーワードを変えるなどして変化をつける。

1分300文字というのは、実際に話してみるとかなりゆっくりで、時間が余ることもある。だからといって、350文字、400文字と増やしていくと、早口になってしまって、これは聞き流しを誘発する。話すペースはゆっくりで構わない。

また、中小企業などでは、朝礼などの際に社員に5分間程度のスピーチを交代で義務づけていることがあると聞く(やらされるほうはたまったものではないかもしれないが)。
この場合、パワーポイントは使えないだろう。しかし、頭の中に5枚のスライドを用意し、それについて1分間ずつ説明をするように話をすれば、あっという間にスピーチは終わる。しかも、聞く側には上手く聞こえる。

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原則(2)資料を事前配付しないほうが良い2つの理由

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