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「ツシマヤマネコ」野生味と、曲線フォルムの織り成す可愛らしさの絶妙なバランス

【連載】気になるあの「ネコの仲間」に会いたい!(第6回)

2018年10月31日 公開 2024年12月16日 更新

「ツシマヤマネコ」野生味と、曲線フォルムの織り成す可愛らしさの絶妙なバランス

写真:photolibrary

ネコブームの昨今、ペットとしてネコを飼う人が増えている。しかし、可愛いネコはイエネコだけではない!希少種を含む、普通は飼えないネコの仲間もまた魅力的。本連載ではそんな「ネコの仲間」をご紹介しよう。第6回目は「ツシマヤマネコ」だ。

 

大陸系生物の生態系に属する野生のネコ

対馬――九州と韓国の間の対馬海峡に浮かぶ島、長崎県に属す島。島の9割近くが山地で、多くの原生林が残る自然豊かな地であり、大陸系生物が分布する独特の生態系を保っている。

ツシマヤマネコは、この対馬にのみ生息する野生のネコで、大陸から渡ってきたベンガルヤマネコの亜種とされている。国の天然記念物と、国内希少野生動植物種に指定され、保護・増殖のための活動もなされている希少種だ。

 

丸い耳の後ろの白い斑点が特徴

ツシマヤマネコは体長70~80cm程度。イエネコとほぼ同じ大きさであり、見た目もイエネコによく似ているが、異なる特徴もある。

顔は黒と白の太めの縦じまが並ぶ額と、丸く小さな耳、耳の後ろの白い斑点が特徴的だ。身体はやや胴長短足で、全体的に灰褐色。赤茶のはっきりしない斑点が散りばめられた模様だ。尻尾はイエネコより太く長くしっかりしている。

顔立ちはイエネコによく似ているが、野性味も感じられ、かつ丸い耳が可愛らしさを引き立てる。また胴長短足気味なのにシュッとした凛々しさも感じるのが不思議だ。野性味と可愛らしさを絶妙なバランスで兼ね備えるヤマネコである。

 

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