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メルカリCOOのひと言が気づかせてくれた「成長企業と衰退企業の差」

2018年11月09日 公開

谷本有香(フォーブス・ジャパン副編集長)

谷本有香

<<Forbes JAPAN副編集長にして、経済ジャーナリストの谷本有香氏は、世界のイノーベティブなリーダーや知識人への取材を多く経験し、その数は3000人を超える。

そんな谷本氏だが、実はかつて、あの山一證券に勤務し、その消滅を間近で体験している。両極端な環境でキャリアを積んだ同氏が、近著『世界のトップリーダーに学ぶ 一流の「偏愛」力』にて、現代で活躍するリーダーや企業と消えゆく経営者・組織の差について述べている。ここではその一節を紹介する。>>

※本稿は谷本有香著『世界のトップリーダーに学ぶ 一流の「偏愛」力』(ディスカヴァー・トゥエンティワン刊)より一部抜粋・編集したものです
 

旧来型リーダーは「継続」を、新時代型リーダーは「進化」を志向する

少しだけ、私の話をさせてください。私はこれまで、ずっと「経済・金融」の分野で仕事をしてきました。とはいえ、分野は同じでも、真逆といっていいほど性格の異なる企業に籍を置いてきました。

特にその差が顕著だったのが、かつて四大証券会社といわれた旧山一證券と、時代のリーダーたちを常に追いかけるフォーブス ジャパン編集部での経験です。

山一證券はかつて誰もが知る大企業、日本の金融業界をリードする存在でした。

1897年に創業し、戦後の一時期には日本最大の業績を誇る証券会社として存在感を放っていたようです。高度経済成長の後押しもあって業績は伸び続けていました。「銀行と証券会社は安泰」というイメージが世間に定着するほど、時代のリーダーとして社会を引っ張る存在になっていました。

そんな山一證券が 1997年11月に自主廃業したニュースは、瞬く間に世間に広がりました。これほどの大企業でも廃業することがあるのかと、働いている私たちでさえ想像だにせず、当時は心底驚いたものです。

しかし、その後、アメリカでM B A を取得し、金融経済キャスターを経てフォーブス ジャパン副編集長となった今になってみれば、その理由がよくわります。山一證券は確かに金融業界における「リーダー」でしたが、典型的な「旧来型」のリーダーだったのです。

旧来型のリーダーとは、「継続」を大きな柱とするリーダーです。継続するための仕組み(働き方)、継続するための人材(働き手)、継続するための理念(働く理由)により、安定した企業を構築します。もちろん、それはひとつのリーダーのあり方として、機能していました。

しかし、これからの新時代に生き残っていくのは「進化」を柱とするリーダーです。

言いかえれば、自ら新たな価値を創り出していくことができるリーダーだけが生き残ることができる――そういう意味においては、新しく生まれるビジネス、スタートアップ企業のリーダーたちは、まさにそれに該当するといえそうです。

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