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生き方

高騰する留学費用 翻訳者が教える「英語を日本国内で習得する方法」

タカ大丸(通訳/翻訳家)

2018年12月14日 公開 2023年01月12日 更新

スキーリゾート地では未来の日本の姿も学べる

順番が前後するが、私はウィリアムス夫妻との対話の前に、カフェ「3301Hakuba」を訪れた。

コロンビアの首都・ボゴタ出身のホセ・マヌエルと大阪出身の宮本涼子の夫妻が「コハルリゾートホテル&スイート」の一階で経営しているカフェである。

目の前にスキーリフトがあり、地元のそば粉を100%使ったガレットとコロンビア産コーヒーを出している。よく考えてみると、そば粉100%ということは、グルテンフリーということである。そこを強調すれば、オーストラリア人からの売り上げがもっと増えるだろう。小腹がすいたときにピザをつまむか、そば粉100%のガレットをつまむか、この小さな違いがのちのち大きな違いとなるに違いない。

このカフェは、ホセ・マヌエルが後述する「白馬創業塾」を受講し、卒業して開いたものだ。

ホセ・マヌエルと私は数年前に新宿で開かれたヨガ教室で知り合った。当時の彼は東京在住で日本語学校に通っている最中だった。その後雪に魅せられて二年前に白馬へ移住し、涼子と知り合い結婚した。今は一児がいる。

「もしオレが白馬で仕事を探すとすれば、どうすればいいかね?」私が聞いた。

「当たり前だけど、直接白馬にある会社・店に問い合わせればいいんじゃないか? あとは、フェイスブックにページがあるよ。Hakuba Buy,Sell&Jobsというページがあるから、そこに入って情報を探すのがいいと思うよ。

そこで“私はXXXXと申しますが、こういう技能があって冬休みの12月X日から1月Y日までの仕事を探しています”とでも書き込んでおけば、興味がある会社は連絡してくるはずだよ。3月までと言えば、結構仕事はあるよ。ホテルの受付とか、運転手とか、レストランとかな。」

「土着の住民と、新入りの間に軋轢とかもめ事はないか?」

「それはまったくないね。外国人が多いということに誰もが慣れていて受け入れているし、学校に行けばハーフの子供がいくらでもいるから。」

彼が紹介してくれたHakuba Buy,Sell & Jobsは登録制である。といっても、申請さえすれば誰でも入れてくれるようなので、ぜひ興味があればそこで仕事を探してみてほしい
 

白馬で起業を志す人への支援体制

それから私は宮本涼子の紹介で白馬商工会を訪れた。そこで入り口にポスターがはってある「白馬創業塾」とはどういうのものか、担当者に聞いてみた。

Q:この「白馬創業塾」とはどういうものですか?

A:こちらのパンフレットにあります通り、9月に第1回のオリエンテーションがあり、10月に5回、その後2回の個別相談会という形で合計8回受講していただく形になります。

今回は長野県の補助金制度を活用させていただいておりますので、受講料は無料になっております。そして白馬村では受講した方に100万円の補助金が出るようになっておりますので、そこから確実に創業につなげていただきたいという思いがあります。

Q:日程表を見ると、毎回朝10時から午後5時までで、結構時間をとってますね。

A:そうですね。講師の先生とも相談の結果本気で創業するにはこれくらいしっかりやらなければダメではないかという考えできちんとした時間をとって学んでいただくようにしております。

そして白馬には空き家・空きペンションが沢山ありますから、そういったところをこのプログラムを通じて埋めていき税収もあげたいという願いがあります。

そして、創業者の悩みってみんな同じじゃないですか。だからよそから来た人でもこういった塾などを通じてすぐにつながって、お互い助け合うようになるんですよ。横のつながりはすごいですね。

Q:この辺でAirbnbをやっている人はどれくらいいますか?

A:正確な統計がないので難しいですが、そういう方がおられるのは確かです。あとは、古くからのペンションで稼働率が4割以下、経営維持が難しく業態変換したい、という方も少なからずおられますから、そういった中で今後民泊が増えていくのは確かだと思います。

Q:今の白馬で足りないものといえば何ですか?

A:欲を言えば足りないものは多いです。雪がないシーズンを“グリーンシーズン”と呼んでおりますが、そういう時期に登山で来られる方がいて、雨になってしまった場合に楽しんでいただける屋内施設は足りないかなと思います。

東京などなら必ずあるボウリングなどができる複合施設がこちらにはありませんから、スパと組み合わせてといった場所があればいいなというのは思います。

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「スキーさえできればお金はいりません」は過去の話

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