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オリラジ中田敦彦が痛感した「Youtuberと芸能人の差」

中田敦彦(オリエンタルラジオ、Mastermind Entertainer)

2019年02月06日 公開 2019年02月27日 更新

オリラジ中田敦彦が痛感した「Youtuberと芸能人の差」


(写真:shu tokonami)

<<オリエンタルラジオの中田敦彦。藤森慎吾とともに、デビューするやいなやリズムネタ『武勇伝』で大ブレイク。加熱人気の反動も乗り越え、2016年には自身の音楽ユニットRADIO FISHによる楽曲『PERFECT HUMAN』が大ヒット。紅白歌合戦にも出場。

さらに、テレビタレントにとどまらない「経営者」としての手腕も注目され、オンライサロンやアパレルブランドまで次々と展開し、いずれも大きな話題を集めている。

なぜ、中田氏はつねに「アップデート」できているのか? そこには「嫉妬」の感情をコントロールし、年齢を関係なく「成功者をリスペクトする」という姿勢が原動力となっている。

中田敦彦氏の近刊著書『労働2.0』にて、Youtuberから教わった「意外な発見」を記した一節をここで紹介する。>>

※本稿は中田敦彦著『労働2.0』(PHP研究所刊)より一部抜粋・編集したものです。
 

成功例は素直にリスペクトせよ

「こちらが相手をどう見るか」にも大事な知恵があります。
成功している人、評価されている人、そんな人たちを皆さんはどう見ますか?

つい嫉妬してしまうことはないでしょうか。特に、その成功者が自分と同じ属性を持っていたりすると、嫉妬心はさらに強くなるものです。

たとえば30代の女性が、「25歳で年商何億の美人社長」をフィーチャーした記事を見ると心がざわつきそうですね。写真を見て「そんなに美人でもないじゃん」などとつい口に出したくなるでしょう。

でもここは、素直にリスペクトするのが吉です。嫉妬すると、悪いところばかり目について、見習うべき点を見落とすからです。

こんなことを言っておきながら、私もけっこう嫉妬深くて、ときには全くジャンル違いのビジネスの成功例でも悔しく感じることがあります。

しかし、そう感じたらすぐその思いを脇に置いて、「すごいなあ」と思うことにしています。そして、その成功例のいいところを探ります。

例えば、タコ焼きチェーン店の「築地銀だこ」がプロデュースする「銀だこハイボール酒場」。お好きな方も多いでしょう。私は成功の秘訣を探りに、平日の昼間、店に足を運んでみました。

まず、ランチでもディナーでもない時間帯なのにお客さんでいっぱい。これだけで感心させられます。さらに、メニューを見ると、たこ焼き4つで310円。なるほど。屋台のたこ焼きのおよそ半分、小腹を満たすのにちょうどいい数です。

380円のハイボールと290円の「つぼきゅう」のセットで980円。客単価が約1000円になるよう計算されている巧みなメニュー設定。これまた素晴らしい。

ちょっと待て。「つぼきゅう」って何だ? 

「つぼきゅう」とは文字通り壺に細切れのきゅうりが入った「銀だこ」の人気メニューのことです。キュウリのような原価の安いものが290円?
ここでふと考えます。

しかし「壺」に入っていると、なんとなく高級感があるもの。一時期流行った「壺カルビ」もそう。安い食べ物は、容器を高級にすれば有難みが増すのです。

この学びから、早速、幸福洗脳の包装紙を高級な箱に代えました。そうすることで、誰かにプレゼントするための贈答品として、服を買う人も増えてきたのです。

このように、「すごいなあ、どうやって売っているのかな」と思いつつ観察すると、さらにたくさんの発見ができます。

「売り方」のアイデアをいつも考えている私にとって、「銀だこ」の売り方はとても学ぶところが多く、刺激的な体験でした。

しかし、嫉妬などしていたら、そういうチャンスを根こそぎ失います。
ライバルだと思う存在、勝てないと思う相手がいたら、良いところを見て吸収するのが得策です。

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