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「大事なので2回言いました」が発揮する意外な効果

犬塚壮志(士教育代表取締役)

2019年03月06日 公開 2022年07月22日 更新

 

リピートしても飽きられないコツ

「リピートばかりしていたら、相手に聞き飽きられるのでは?」、そう思われる方もいるかもしれません。確かに、まったく同じ単語やフレーズを使い続けると飽きられてしまいます。そのため、予備校講師というものは、実は、あの手この手を使って、講義中の生徒の「飽き」を防止しているのです。

「伝える」という文脈でいうと、このスキルアップは、ここだけの話、私は文章のほうから学びました。私も学習参考書を8冊ほど執筆しているため、読者にはできるだけ内容を覚えて欲しい、そう思いながらさまざまな「伝える」工夫をしてきました。

その際、リピートという手法において、「書いて伝える」文章表現では、同じ言葉が何度も繰り返されるのは、読者の方に重複のイメージが残ってしまい、「見飽きる」という事態が起こってしまうのです。

その用語の重要性は理解しているものの、同じ単語や、まったく同じフレーズがそのまま使い回されると、読んでいる側(受け手)は飽き飽きしてしまうのです。

これは、「読む」という行為が能動的なものであり、自分で何度も見返すことができるからからこそ、視覚的なリピートには嫌気がさしてしまうからなのでしょう。

ですので、飽きられないでリピートするコツとしては、ニュアンスを多少変えながリピートするのです。

要点などそのまま覚えてもらいたい「まとめ」的な要点などは、まったく同じ表現で繰り返せばいいのですが、内容自体をわかってもらうためには、「少しだけ変えて表現する」ということを意識するのです。そうすると、聴き手は飽きずに同じことを聴いてくれるようになるはずです。

なお、具体例としましては、本記事はリピートを意識して書いていますので、ぜひ分析してみてください。

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