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娘の家の合鍵を勝手に作り“侵入”…子を悩ませる「母親の支配欲」

2019年07月24日 公開

片田珠美(精神科医)

片田珠美(精神科医)

<<絶えず報道される子どもへの虐待やネグレクトなどのニュース。実際に傷つけるだけではなく、子どもを精神的に追い込んでしまう親は確実に存在する。

子どもの気持ちよりも世間体や見栄を優先する。罵倒する。子どもの領域を侵害する。しつけと称して暴力をふるう…。子どもたちは追い込まれていく。このようにして育った子どもたちは…?

もっとも、当事者の親は「自分は正しいことをしている」と思い込んで疑わない。さらに言えば、誰もが知らず知らずのうちに子どもを傷つける親になってしまう可能性は否定できない。

精神科医の片田珠美氏の著書『子どもを攻撃せずにはいられない親』では、自身が子どもを傷つける親にならないためにはどうすればいいのかについて、片田氏自身の経験も交えつつ、「子どもを支配しようとする親」の実例を挙げ、その心理を解説している。本稿では、同書よりその一節を公開する。>>

※本稿は片田珠美著『子どもを攻撃せずにはいられない親』(PHP新書)より一部抜粋・編集したものです

 

子どもの領域を平気で侵害する親

親の子どもへの強い支配欲求は過剰なコントロールという形で表れる。多いのは、子どもの領域を尊重せず、独りよがりの思い込みにもとづいて勝手に割り込む親である。

子どもからすれば大迷惑だが、親のほうは親切のつもりでやっていることが少なくない。当然、罪悪感などみじんも抱かない。

たとえば、以前勤務していた大学で私のゼミに所属していた女子大生は、次のように訴えた。

「うちのお母さんは、私の部屋に無断で入ってきて、勝手に整理するんです。本棚の本を並べ替えたり、机の上の資料を別の場所に移動させたり。

そのため、必要な本や資料がどこにあるのかわからなくなり、しょっちゅう探し回らなければならないので、『やめて』って言ったんですが、

『あなたの部屋が散らかっているから、整理してあげたのよ。嫌だったら、自分できちんと整理しなさい』

と言い返されました。それからも、私のいないときに勝手に整理しているみたいで、大学でもらったプリントをゴミと一緒に捨てることもあるので、困っています」

彼女の母親は、娘の抗議にも聞く耳持たずで、あくまでも娘のためによかれと思って整理しているのだろうが、娘にとっては大迷惑だ。

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