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生き方

"時代に乗り遅れる人”ほど捨てられない「5つのモノ」

成毛眞(HONZ代表)

2019年08月26日 公開 2022年11月30日 更新

 

「ドッグイヤー」は死語

ビジネス関連のサービスも、ここ数年で劇的に変化している。
「スラック」や「チャットワーク」のようなビジネスチャットの登場によって、コミュニケーションのスタイルはよりカジュアルで即時性が増し、プロジェクト管理も容易になった。

「Zoom」のようなテレビ会議アプリの進化もめざましい。中小企業や個人も高品質のテレビ会議ができ、リモートワークやテレワークが盛んになった。「WeWork」の日本参入によって、シェアオフィスがますます脚光を浴び、サテライトオフィスとして利用する企業も増えてきた。

20世紀末のITバブルの頃、「ドッグイヤー」という言葉が使われていたのを覚えているだろうか。犬にとっての1年は人間の7年に相当することから転じて、「ITは、他の分野に比べて7倍速と言えるぐらい、急速に進化する」ということを表現するときに使われていた。

しかし、いまや、ドッグイヤーは死語と化した。世の中の変化のスピードは、ドッグイヤーどころの騒ぎではない。これらの商品やサービスの進化を見れば、それが頷づけるだろう。

新しいものを使いまくらないと、トレンドはつかめない

さて、ここで一つ質問だが、あなたは、いま挙げた商品やサービスをどれぐらい使い倒しているだろうか。

もし、ほとんど使っていないなら、積極的に取り入れるべきだ。半分ぐらい使っているという人も、さらに新しい商品やサービスを試したほうがいい。なぜなら、新しいものをどんどん使わなければ、トレンドの変化をつかめないからだ。

トレンドと言うと、「80年代ファッションがリバイバル」「今年はスリムなパンツより、幅の広いパンツ」といったようなファッションの流行を思い浮かべる人もいるだろう。私の言うトレンドとは、そのような狭義の流行ではない。

経済学の授業で、技術革新によって約50年周期で起こる「コンドラチェフ循環」や、建設需要に関連して約20年周期で起こる「クズネッツ循環」など、景気循環のサイクルを学んだことがあるかもしれないが、それに近い大きな流れと考えてもらうといいこうしたトレンドをつかむことは、ビジネスをするうえで非常に有効だ。

いまどきの消費者の気持ちがわかれば、新しいサービスや商品のアイデアが発想できるようになるし、その顧客心理に合わせた顧客サービスができるようになる。しかし、意識的にトレンドの把握に努めないと、そうしたビジネスに対する感性は簡単に鈍っていってしまう。

 

スマホやアプリは、どんどん入れ替えろ

だから、私自身も、新しいものはガンガン買って使うようにしている。たんに新しいものに目がなく、好きで買っている側面も大きいのだが、見たことのないような画期的なサービスや商品を目にしたら、よほどの金額でなければ、値段を気にせずに試してみる。

たとえば、スマホは、新しい「iPhone」が出たら、そのタイミングで必ず買い替えるようにしている。大げさかもしれないが、iPhoneの最新型はいま現在のトレンドの集大成と言っても過言ではない。新しいバージョンのスマホでないと、使えないサービスが出てくるからだ。

スマホアプリも入れ替えまくっている。効率的にフリーWi‐Fi地点を見つけられる「WiFi Finder」のような実用的なものもあれば、AR(拡張現実)で
貨客船や飛行機の位置情報がわかる「マリントラフィック」や「フライトレーダー24」、雨や滝の音を流す「WaterSound」のような単純に楽しむアプリも数多く試している。

ドローンや「セグウェイ」なども買ってみた。とくに明確な用途があったわけではないが、ひとまず使ってみようと思い、買ってみたのだ。HDDレコーダーも、全録レコーダーをフル活用している。

「パナソニックメディアアクセス」というアプリを使って、録画した番組をスマホに接続し、外出先で見まくっている。私はとにかくテレビをよく見るので、いまやこれがないと話にならない。

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