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医者や大企業の役員も…館山ダルク代表が明かす「薬物依存者」の“実際”



2019年11月08日 公開

十枝晃太郎(館山ダルク代表)

 

罪悪感はなぜ生まれるのか

中毒者の症状は薬物によって違うのですが、僕の場合、過呼吸で息が止まって救急車で運ばれたりしました。自分で「やっぱりマズイな」と思って止めると、幻視・幻聴症状が出たり鬱になったりする人も多いです。

BADな幻視・幻聴症状が起こった時は恐怖心と罪悪感しかありません。世界中から「お前死ね」「お前みたいなやつは生きていたってしょうがない」と言われていると思い込み。

実際にそういう声が聞こえてくる。幻聴なのですが、自分の感覚としては本当に起こっていることなのです。被害妄想の中では、完全に家の周囲を敵に包囲されている時があります。

完ぺきに自分の存在を把握し知り尽くした集団が自分を狙っているのです。今では笑い話のようですが、時々窓からこっそり周囲をうかがって「見つかったらヤバイ!」とサッと隠れたり、ジーッと何時間も体を動かさず相手の様子をうかがっている時もあります。誰もいないのにですよ。

中毒者・依存者が薬物をやめている時の比較的多い特徴は、落ち着きがなくイライラしていて、いつも不機嫌です。

他人に対して恨みや恐れが強くなる裏側には、だいたいにおいて薬物への欲求が隠されています。「あいつのおかげでこんなに惨めになってしまった」「どうして俺だけこんな不当な扱いを受けるんだ」などといった恨んだ考え方は危険なのです。

そして「罪を犯している」「自分の体に悪いことをしている」「人にもたくさん迷惑をかけてきた」という自覚があるからこそ、それを糾弾されるのではないかと恐れを抱くのです。

できなかったこと、しなかったことで「後悔」することも多く、その感情が進むと落ち込んで罪悪感がいっぱいになり鬱状態に陥ってしまう場合もあります。そして、人や環境を恨み、苦しい現実から逃れるために安易に薬物を再使用してしまうのです。

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