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日本企業が遅れを取った要因…海外で「ファイナンス部門」が重視される理由

2020年02月25日 公開

梅澤真由美 (公認会計士、管理会計ラボ株式会社代表取締役)

なぜ日本企業は外資系企業に遅れをとったのか?

人生は選択の連続。ビジネスシーンなら、「新事業を立ち上げる」「人材を採用する」といった際や、プライベートでは「保険に加入する」「マイホームを買う」「子どもを塾に行かせる」など、決断を下さなければいけないシーンは数えきれない。

ときにはなかなか判断がつかず、迷ってしまうこともあるだろう。そんなときに大いに役立つのが“ファイナンス思考”だ。海外ではすでに広く使われているこの意思決定ツールについて、日本では数少ないファイナンスや管理会計専門の公認会計士である梅澤真由美氏に伺った。

※本稿は梅澤 真由美著『シンプルで合理的な意思決定をするために「ファインナンス」から考える!超入門』(かんき出版)より、一部を抜粋編集したものです。

 

ファイナンスは数字を使った意思決定のツール

「部下から出てきた提案を判断する」
「新しい事業を考えたり、設備投資を決める」
「人材を採用する」
「得意先との取引条件を決める」

こういったビジネスの場面で、みなさんは何を基準にして意思決定をしていますか?

勘? 経験則? それとも他社例?

そういったあいまいなものではなく、明確な判断軸となるのが“ファイナンス”です。

「ファイナンス」というと、「コーポレートファイナンス」を思い浮かべる方も多いと思いますが、これはおもに、資金の調達方法や企業価値について扱うもので、経営者や管理部門の方を対象にしています。このコーポレートファインナンスはファイナンスの一分野なのですが、日本ではこの一分野のほうが注目されてきました。

しかし広い意味でのファイナンスは、外資系企業や海外ではすでに一般のビジネスパーソンにとって身近なもので、意思決定のツールとしてあらゆる部門で利用されています。

何かを起案するとき、どの部門であってもファイナンス部門の助けを借りながら案を金額化し、それを上司や経営者に提示して、意思決定がなされるという流れになっているのです。

そう、ファイナンスの考え方は、営業職や企画、マーケティング、間接部門や研究職など、あらゆる職種の人が使いこなせる、シンプルで汎用性が高く、未来をプラスに変えるための意思決定ツールなのです。

ファイナンスを一言で表すと「将来にわたる影響のすべてをお金に換算して把握し、想定される案を比較して、最も望ましい案を選ぶ思考法」です。

ビジネスでは「効果」や「効率」が大事といわれますが、数字を使ってこの効果や効率を考えていくことがファイナンスの目的といえます。ビジネススクールで人気の「ロジカルシンキングの数字版」ともいえます。

ロジカルシンキングは、マーケティングなど、あらゆる科目のベースとされていますが、ファイナンスはこの考え方に「金額」を盛り込んで、よりわかりやすくしたものです。

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