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加速するGAFAへの人材流出 「日本型雇用」が“日本人から”憎まれている現実

2019年03月20日 公開

橘玲(たちばなあきら:作家)

「日本型雇用が日本人を幸福にした」は真っ赤なウソだった

<<作家の橘玲氏は「日本人の働き方とグローバルスタンダードは根本的に違う」と指摘しつつ、自民党政権下の旗振りの下での「働き方改革」を実現したとしても、世界の企業との間には大きな差があると語る。

橘氏は、今後世界の潮流に飲み込まれていく日本人が、組織や人間関係の煩わしさから離れ、「仕事の腕」を磨いて“食っていく"ためのヒントを近著『働き方2.0vs4.0 不条理な会社人生から自由になれる』で記している。

ここでは同書より、日本型雇用が日本人から「いかに憎まれているか」を著した一節をここで紹介する。>>

※本稿は橘玲著『働き方2.0vs4.0 不条理な会社人生から自由になれる』(PHP研究所刊)より一部抜粋・編集したものです。

 

保守政権・自民党のリベラルな「働き方改革」も世界とはまだ大きな差

最初に、「働き方」を定義しておきましょう。論者によってさまざまな主張があるでしょうが、ここでは次のように使います。

働き方1.0 年功序列.終身雇用の日本的雇用慣行
働き方2.0 成果主義に基づいたグローバルスタンダード
働き方3.0 プロジェクト単位でスペシャリストが離合集散するシリコンバレー型
働き方4.0 フリーエージェント(ギグエコノミー)
働き方5.0 機械がすべての仕事を行なうユートピア/ディストピア

安倍政権が進める「働き方改革」とは、働き方1.0を強引に2.0にヴァージョンアップしようとするものです。

これまで日本の「知識人」は、日本型雇用こそが日本人を幸福にしてきたとして、「働き方改革」を推進する「ネオリベ(新自由主義者)」に呪詛の言葉を投げつけてきました。

ところが「真正保守」を自任する安倍首相は「雇用破壊」に邁進し、「私がやっていることは、かなりリベラルなんだよ。国際標準でいえば」と自画自賛しています(朝日新聞2017年12月26日)。

グローバル化、知識社会化・リベラル化する世界のなかで、働き方1.0は目を覆わんばかりの機能不全を起こしています。

政権が保守であれリベラルであれ、官民挙げて「改革」しなければどうにもならなくなっているのです。

しかし問題は、働き方2.0を実現したとしても、それではぜんぜん世界の潮流に追いつけないことです。最先端の働き方は、3.0から4.0に向けて大きく変わりつつあるからです。

その背景にあるのは、中国やインドなど新興国を中心とする急速な経済発展(グローバル化)と、テクノロジーの驚異的な性能向上です。

私たち日本人が抱える困難は、働き方が「未来世界」へと向かうなかで、いまだに「前近代世界」のタコツボに押し込められていることにあるのです。

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