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明智光秀と稲葉一鉄の不仲が「本能寺の変」の原因?…『麒麟がくる』が描いた“微妙な伏線”



2020年10月03日 公開

前田慶次(名古屋おもてなし武将隊)

前田慶次(名古屋おもてなし武将隊)

《全国にその名を轟かせる「名古屋おもてなし武将隊」。名古屋城に詰め、観光客をもてなす武将と足軽の10人組である。2009年11月、名古屋開府400年のPR大使として名古屋にゆかりの6人の武将と4人の足軽で名古屋おもてなし武将隊が結成、すでに10年以上にわたり活躍を続けている。

そのうちの一人、前田慶次氏は名古屋城検定に検定過去最高点で合格し同検定の名誉顧問を務め、日本城郭検定にも合格するなど歴史への造詣も深い。

前田慶次氏が自身のYouTubeチャンネル「前田慶次5分で戦国時代チャンネル」にてNHK大河ドラマ『麒麟がくる』を徹底解説している。本稿ではその一部を紹介する》

※本稿はYouTubeチャンネル「前田慶次5分で戦国時代チャンネル」にて配信された内容を再構成したものです

 

「羽を運ぶ蟻」…そのタイトルに込められた意味とは

NHK大河ドラマ『麒麟がくる』第25回「羽運ぶ蟻」。此度は、遂に織田信長、藤田伝吾が再登場、そして今井宗久が初登場! 本能寺の変につながる伏線も張られておった。誰もが気になる、信長と光秀の関係性に大きな進展があった。

そして、二人の間に考え方のずれが生まれはじめていた。この先、そのずれが大きくなり本能寺の変につながっていくのであろうか? それとも違う角度で光秀が刃を向けるのか。

今回の「羽を運ぶ蟻」という題目、「どんな意味があるのか?」と気になった視聴者も多かったであろう。何を隠そう、その一人が儂!「何じゃ、この題目は」と頭を捻っておった。

このタイトルの意味は、今回の本編を視聴して理解ができた。

足利義昭が庭先で蝶の羽を運ぶ蟻の姿を見ながら、光秀に「この羽は征夷大将軍である」と告げる。

蟻は必死に羽を運ぼうとしており、それはたいそう重そうに見えた。運ぶ道中には石や木もある。一人で征夷大将軍を動かそうとも、それは難儀なことであるという意味を描いているのであろう。

そして、義昭は「蟻は儂だ」と続ける。「麒麟がくる」の義昭は僧時代から描かれ、武家らしさをあえて表現しないところに、制作陣のこだわりと意図が見て取れる。

今回、義昭は髷を結い、直垂(ひたたれ)に袖を通した。直垂は武家の正装であるが、注目すべきは義昭のその立ち居振る舞い。両手をお腹の前で組む姿から僧の癖が残っているの伝わる。

人々を救いたいという思いを吐露しながらも、「将軍とは何か?」を蟻を見ながら考えていたと見ていたのではなかろうか。

後に「信長包囲網」を作り上げる、世に流布された印象である好戦的な義昭の姿ではなかった。「麒麟がくる」というドラマが何を視聴者に伝えたいのか、義昭の描き方で人々に訴えているようにも感じて、儂の心も熱くなり申した! 此度の演出は誠に面白い。

登場人物を蟻で例えれば、羽を得たい者ばかり。今回、羽を得たのは義昭と信長。

上洛する為のきっかけを光秀に託し、光秀が信長を引っ張ってくる。将軍になりたい義昭にとっては、光秀と信長が羽。

承認欲求を満たしたい信長に、新たな目標を授けたのが光秀。上洛を促し、「大きな国を作ろう」と呼びかける。信長にとって光秀が羽。

この三者が上手く相互関係を構築し羽ばたくが、どこでその羽がもげるのか。今後の見物である。

 

美濃から岐阜へ、蝮一族のその後

現世でも使われている岐阜という地名であるが、美濃・斎藤家を倒した織田信長が、中国故事に習って縁起の良い名前を選定、命名した。それが岐阜である。

故になかなかに読みにくい漢字であろう。地名を変えるということにはきちんとした理由がある。岐阜に改名した理由は、斎藤から織田へ領主が代わったことを美濃国の者を始め近隣に示すためである。

儂らの生きた戦国時代には、ニュース番組があるわけではないので、人々の口伝えが基本であった。故に、地名を変えれば多くの人間に伝わる。国衆達を従わせるためにも、地名を改名することにより、誰が領主かを知らしめる効果がある。

旧領主、斎藤龍興だが、死んだわけではなく追い出され、近江六角家や問題児三好三人衆に助けを求める。後には領土を奪い返そうと、信長に何度も戦を仕掛けたが、取り返すことはできなかった。

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