佐々木俊尚 ヴァーチャルの進化が企業にもたらす変革とは

「VR」は我々の仕事や生活にどんな影響を与えうるのか。テクノロジーについて豊富な知見を持つ作家・ジャーナリストの佐々木俊尚氏にうかがった。
2020年12月26日 公開
現在極度の食料不安で2億7000万人以上が苦しんでおり、食料危機は世界最大の問題といえる。
その要因の一つに「気候変動」、すなわち温暖化が挙げられるという。温暖化がなぜ食料不安に結びつくのか。「温暖化イコール農業や食料生産にプラス」といえない理由を解説する。
気候変動の影響は、強調してもしすぎることはない。全国地球温暖化防止活動推進センターの公式サイトには、気候変動による将来の主要リスクとして、食料不足をはじめ、水不足や生態系損失などの八つのリスクが挙げられている。
八つのリスクの中でも「水不足」は食料不足に直結する。世界の環境問題について発信を続けるレスター・ブラウンは新著『カウントダウン』で、
「世界が直面するリスクとして、飲料水が足りないことはさほど重要ではない。人が1日に必要とする水の量は4リットルにすぎないからだ。
それよりむしろ一番の懸念は、一人が1日に口にする食料の生産に必要なおよそ2000リットル、飲む量の500倍である。そして、これこそが難題なのだ」としている。
この本では、水不足によるストレスで、世界の穀物収穫量は、2016年の25億9300万トンから、2017年には25億3100万トンと、2.4%(6200万トン)減少したことを指摘している。
レスター・ブラウンは「世界の穀物消費量は主に人口増加により年平均4300万トンずつ増加してきており、その生産のために毎年430億トンの水が新たに必要となる」ことを指摘しており、これには答えが見つかっていないと前掲書で書いている。
しかも水不足は砂漠化につながるだけでなく、水難民の増加や紛争を引き起こす可能性もあるのだ。
"Global Report on Food Crises"で「最も食料不足に直面している」とされていた人口2700万人のイエメンでは、首都サヌアの住民は月にたった1日しか水道水を手に入れることができない。
レスター・ブラウンは、この水不足は「世界の穀物収穫量の減少としてすぐに顕在化するだろう。帯水層の枯渇や砂漠の拡大は局所的な減少であるが、その影響は地球全体に及ぶ」と書いている。水不足は他人ごとではない。
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2020年はまさに「コロナ」に振り回された年だった。多くの企業が危機に陥り、厳しい状況は今も続いている。だが、経営コンサルタントとして数多くの企業を指導している小宮一慶氏によれば、この厳しい状況を飛躍のバネとしている企業も多いという。
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商人には好況不況はない、何(いず)れにしても儲けねばならぬ。松下幸之助はに危機をいかにして克服してきたのか。
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