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仕事

導入コストがかさむ? 「中小企業がDXを実現する」5つのステップ

日淺光博(株式会社日淺CEO)

2022年05月02日 公開

 

悩み3「社員の協力が得られない」

これはDXを始めようとしたときに経営者が直面する悩みです。いざ取り組みを始めるとなった際に、社員にデジタルへの知見が少なく、思うような協力が得られないことがあります。中小企業の場合、基本的に社長のほうが情報感度の高い場合が多く、社員は意識しないとなかなかデジタル技術に触れる機会がありません。

こんなときは、社員と同じ目線になって「DXが社員にとって良いことだ」と伝える必要があります。社員にとっての良いこととは「仕事が楽になる」です。「古いシステムを使っていてよく止まる」「エクセルを開くのに重すぎて10分以上かかる」「リモートでもできる仕事ならリモートでしたい」など、社員は自分の仕事が楽になることが見えれば、協力してくれます。

DXで業績が上がる、管理コストが減るなど経営者目線のメリットが大きいことももちろん理解できますし、そこをずらす必要はないですが、社員に対しては「仕事が楽になる」という視点で話をすることが最も良い結果に繋がるでしょう。

 

悩み4「お金がかかる」

DXはタダではできないものが多いので、これまで以上に経費がかかると二の足を踏むのは当然です。冒頭で「いまDXをするのはチャンスです」とお伝えしたのは、このお金の話も含めてでした。令和4年度の国のDX関連予算は、過去最高の1兆2000億円を超えました。IT補助金もそうですし、事業再生支援金、デジタル人材育成補助金など、企業をデジタル化するための補助金や助成金が多くあります。

しかも、そのほとんどが業種を限定せず中小企業を対象としています。システムの導入にかぎらず、先に紹介した技術顧問などのアドバイス費用やホームページ制作などの一般的なIT業務も対象となっているので、これを利用しない手はありません。補助額も半分から、場合によっては3分の2まで出ることもあるので、こうした仕組みをうまく利用しながらDXを進めていくことが可能です。

YouTubeなどでも補助金についてわかりやすく解説した動画が出ているので、チェックしてみるといいでしょう。

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