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あらためて「利回り」とは? 初心者が確認したい“投資の超基本”

伊藤亮太(ファイナンシャルプランナー)

2022年05月20日 公開 2024年12月16日 更新

あらためて「利回り」とは? 初心者が確認したい“投資の超基本”

政府も推奨している投資は、資産を増やすために有効な手段の1つです。しかし、いざ投資を始めようと思っても、金融商品が色々あって迷ってしまうことも。どのようなポイントに気を付けて投資をしたらよいのでしょうか。ファイナンシャルプランナーの伊藤亮太さんに解説いただきました。

※本稿は、伊藤亮太・監修『キホンから新常識までまるわかり! 超図解 お金再入門』(PHP研究所)より、内容を一部抜粋・編集したものです。

 

投資をはじめる前に心がけるべきこと

投資の目的は「老後の資金」「起業資金」など、人によって異なりますが、どんな目的でも投資でお金が減って日々の生活が成り立たなくなっては意味がありません。投資をはじめる前に、毎月の収支に余裕があるか自分自身の経済状況を改めてチェックしましょう。

貯蓄がないと投資はおすすめできません。そのうえで、投資のために使ってもいいお金を見極めることも必要です。投資に使っていいのは、余裕資金や老後資金などです。生活資金は必ず手元に残しましょう。

また、投資にはリスクもあります。そのリスクは投資の種類によって異なるので、目的や資産状況に合わせて投資を選ぶべきです。

さらに投資によってお金が増えた場合、税金がかかることも知っておきましょう。利益が出なかった場合は税金のことを考える必要はありませんが、利益が出た場合は税金が発生します。投資にかかる税金は、利益額×20.315%という計算で算出できます。この20.315%の内訳は、所得税15.315%(復興特別所得税含む)、住民税5%です。

税金は確定申告をして支払うのが原則ですが、面倒に感じる人も多いことでしょう。投資の取引の窓口となる証券会社に源泉徴収してもらえば、確定申告の必要はありません。証券会社の口座には「一般口座」と「特定口座」がありますが、源泉徴収ありの特定口座を選べば、手続きせずに税金が払えます。

 

金融商品を選ぶときに必要な3つのポイント

投資の対象になる金融商品などには、さまざまな種類のものがあります。代表的な商品は、株式、投資信託、不動産、国債、FX、暗号資産、金などです。金融商品によって得られる利益、損失の度合い、取り扱う金融機関などが異なります。メリットとデメリットにも違いがあります。リスクの大きさも変わってきますので、自分の目的に合ったものを選びましょう。

選ぶ際にポイントとなるのは、「収益性」「安全性」「流動性」の3つです。重視している特質を持つ金融商品を選んで投資を行ってください。

・収益性は、投資したお金がどれだけ増えるかという特質です。お金を増やしたい場合は収益性を重視します。株式、債券、投資信託などがおすすめです。

・安全性は、投資したお金が減る危険性が小さいという特質です。住宅購入や子どもの進学などで近い未来に使う予定があり、お金を減らしたくない場合は安全性を重視します。預貯金、債券、保険などがおすすめです。

・流動性は、金融商品をすぐにお金に替えられる特質です。病気や失業などで急にお金が必要になった場合には、流動性の高い金融商品を持っていると安心できます。万が一の事態に備えたい人は流動性を重視しましょう。銀行預金などがおすすめです。

これらの3つのポイントのなかでは、安全性と流動性は両立しやすいのですが、収益性と安全性、収益性と流動性という2つの組み合わせは両立しにくいです。

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