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くらし

「ちょい太」「アイドルの追っかけ」...これがアンチエイジングの新常識!

和田秀樹(精神科医)

2022年11月25日 公開 2024年01月16日 更新

 

甘いものやディナーの食べ方

甘いもの(糖質) を食べるなら、3時のおやつがおすすめです。膵臓の働きが活発になる時間帯なので、食べても太りにくいのです。午後に間食を摂ることで、夕食の量が抑えられるという効果もあります。ただし、夜は体の脂肪になりやすいので要注意です。

ディナーでも、フレンチなら最初はパン、イタリアンならメインディッシュの前にパスタを食べますが、このように初めに炭水化物を摂るのは体のためには避けたほうがいい食べ方です。

最初から炭水化物を摂ると、血糖値が急激に上がり、インスリンが分泌されます。すると今度は食事中の血糖値が下がったままになります。血糖値の急激な変化は内臓に悪く、こういう食べ方ではなかなか満腹にならないので、つい食べ過ぎてしまいます。

和食の先付、お刺身のように、初めに野菜やたんばく質のものを食べると、血糖値がゆるやかに上昇するので、内臓にも負担がかかりません。最後に炭水化物のごはんで締めると、ちょうどよい満腹感が味わえるのです。

 

アイドルの「追っかけ」も効果的

ここまでは体の若さについて説明してきましたが、心を若返らせるには、脳の働きが大切になってきます。人間は40代くらいから脳の前頭葉が老化してきます。

前頭葉は考え方の柔軟性をつかさどる部分で、ここが老化すると過去の経験や臥定観念に縛られ、新しいことやクリエイティブなことが苦手になってしまいます。

前頭葉を若々しく保つには、毎日をルーティーンにしないことが重要です。例えば、いつも同じような献立の繰り返しではなく、たまにはベトナム料理を作ってみるとか、ちょっと意外なレシピを試してみるとか、普段の暮らしの中に変化をつけてみてはいかがでしょうか。

家計の許す範囲でポットトレーディングやNISAをやってみるのも、予想のつかない部分が脳の刺激になるのでおすすめです。

また、肉体の若々しさにはホルモンが関わりますが、女性は年を取るほど女性ホルモンが減少します。ホルモンのバランスを若返らせるには、「女であること」「異性を意識すること」がプラスに働きます。

実際の恋愛はしなくても、サークルなどで異性の友達を作るとか、好きならがまんせずに韓流やジャニーズの追っかけをやってみるとか、そういう疑似恋愛的なことでも、ホルモンのバランスが若返ります。

ファッションや外見を若々しくすることも、心を若返らせる大きな効果があります。自分の年齢にこだわらず、おしゃれな服を着たり、髪を染めたりする。人の目を意識して見た目を若くするという行動が、その人の心まで若く保つ効果があるのです。

【著者紹介】和田秀樹(わだひでき)
精神科医。1960年、大阪府生まれ。東京大学医学部卒業。「和田秀樹こころと体のクリニック」院長。国際医療福祉大学大学院教授。『だから、これまでの健康・医学常識を疑え!』(WAC)、『だから医者は薬を飲まない』(SBクリエイティブ)など著書多数。

 

著者紹介

和田秀樹(わだ・ひでき)

精神科医

1960年、大阪市生まれ。東京大学医学部卒業。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カールメニンガー精神医学校国際フェローを経て、現在、立命館大学生命科学部特任教授、川崎幸病院精神科顧問、一橋大学経済学部非常勤講師、和田秀樹こころと体のクリニック(アンチエイジングとエグゼクティブカウンセリングに特化したクリニック)院長。著書に、『医学部にとにかく受かるための「要領」がわかる本』(PHP研究所)、『老いの品格』『頭がいい人、悪い人の健康法』(以上、PHP新書)、『50歳からの「脳のトリセツ」』(PHPビジネス新書)、『感情的にならない本』『[新版]「がまん」するから老化する』(以上、PHP文庫)、『70歳が老化の分かれ道』(詩想社新書)、『80歳の壁』(幻冬舎新書)、『自分は自分 人は人』(知的生きかた文庫)など多数。

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