考えすぎないための心をほぐすワーク
いろいろ思い悩むのは仕方のないことです。不安や怖れから緊張状態にある心をほぐす方法をいくつかご紹介するので、ぐるぐる思考から抜け出せなくなったら試してみてください。
1. 自分軸を確立する
自分軸というのは、まず「私は私、他人は他人」と明確に線引きをするあり方です。決して自己中心的になったり、自分勝手な振舞いをしたりすることではありません。「まず自分にお伺いを立てる。他人のことは、その次に考える」という順番の問題だと思っていただいてもいいでしょう。
そこで今、気を取られている対象の人やモノを思い出してみてください。そして、次のように声に出して呟いてみます。「私は私、彼は彼」「私は私、先輩は先輩」というふうに。
そのとき、両者の間に線を引くイメージをしてみるとより効果的です。このように、折りに触れ、何度もつぶやくようにしましょう。そうすると数週間で、その人のことがあまり気にならなくなっていきます。
さらに、自分に意識を向けるために「私はどうしたいの?」と、自分に問いかける機会を多くとりましょう。コンビニで買い物をするときも「私は今、何を買いたいの?」「私は今、何を求めているの?」というように。そうして自分にお伺いを立てることで心が落ち着き、安定してくるのが感じられると思います。
2. 自分のご機嫌を取る
自己肯定感を上げる方法でもありますし、自分を責めるのをやめて、不安や怖れから脱却するために、よくおすすめしている方法です。ちょっとこのページから目を離して、自分自身に聞いてみてください。
「今、自分がご機嫌になれることは何だろう?」
温かいお茶を飲む、チョコを食べる、友達にメッセージを送る、動画を見る、買い物に行く、ネットで映画を観る、そんなちょっとしたことでかまいません。できる範囲でそれらを実行してみましょう。そうして、ふと空いた時間に自分をご機嫌にする方法を考え、実践していってください。
時にはうまくいき、時には失敗することもあるでしょう。でも、このように「自分の機嫌を自分で取る」ということを意識していくと、だんだんご機嫌でいられる時間が増えていきます。その結果、以前よりも心が軽くなり、楽しい時間を多く過ごせるようになるのです。
3. 「心のセーフティネット」をつくる
私のクライアントさんはもちろんですが、読者のみなさまにも、「今度、根本さんに会ったら相談したいこと・聞いてみたいこと」をノートやスマホのメモに書き留めておいてくださいとお願いしたいです。
これ、別に筆者と会う予定がなくても全然かまいませんし、もちろん、「根本さん」ではなく、皆さんが信頼している誰かでも、かまいません(とはいえ、実際に会える相手のほうが、リアリティーがあっておすすめです)。
そして、不安になったり、考え込んだりしたときに、そのノートやメモに疑問形で書き出してみるのです。「後輩に冷たい態度を取ってしまったけど、嫌われないだろうか?」「もっと優しく人に接したいけど、どうしたらいいのか?」というように。
そうやって「誰かに相談しよう」と思って書き出すことで、その問題を手放すことができます。実際、そのノートを持ってやってきたクライアントさんは、「あれ? あのときはけっこう真剣に悩んでいたけど、今読み返してみれば、たいしたことではないように思えます」とおっしゃることが多いのです。
眠れない夜におすすめの過ごし方
なかなか寝つけない夜は、次のことを意識してみましょう。
・無理に眠ろうとしない
・気になっていることを書き出す
・体を温める
ひとり反省会を開いて、あれやこれやと考えすぎてしまうと、寝つきが悪くなり、眠れなくなることだってあるはずです。そんなときはまず、「まあ、そういう夜もあるさ」と声に出して言い、無理に眠ろうとしないようにします。
翌日のことを考えると余計に眠気が吹き飛んでしまいますから、ぜひ、「心のセーフティネット・ノート(メモ)」に、気になることを書きつけてみましょう。それだけで安心して眠気がやってくることもあります。また、体を温めてみましょう。
特にお腹や足先、首を温めるのが効果的で、実際には温めなくても、手をお腹に置いてそこが温かくなるイメージをするだけでもいいです。ストレッチをするのも血流がよくなっていいと言われています。
優しくて温かい光に包まれる様子や、大自然の中で太陽の光を浴びながらゆっくり過ごしているシーンをイメージしたりするのも、副交感神経が刺激され、気持ちがゆったりしてくるのでおすすめです。ぜひ、取り入れてみてください。