変動金利と固定金利はどちらがいい?
以上から、筆者は住宅ローンの利用において、変動金利はおすすめしません。現状、変動金利が0.5%程度の住宅ローンを借りている方であれば、可能な限り早めに固定金利1%台に乗り換えることを推奨いたします(借り換え手数料なども当然、勘案しなければなりませんが)。
確かに現状の固定金利は、変動金利と比較すれば高く、金利上昇がなければトータルの支払い利息は変動金利よりも多くなるでしょう。
しかし、固定金利を選択することで、先行きの金利変動リスクを一切考えてなくて良いという心理的メリットは決して小さくありません。金利動向に一喜一憂するプレッシャーから解放されることで大きな安心感を得ることができるのです。
それに、変動金利が低いのは当然としても、冷静にみれば固定金利でさえ歴史的な低水準です。多くの人にとって、住宅取得は人生最大の買い物であり投資です。その支払い方法の選択、すなわち住宅ローン返済方式の決定は、資産運用上、極めて重要な決断と言わねばなりません。
それにもかかわらず、わざわざ不安材料の多い変動金利を選択するのは、目先の金利負担の差額に対してリスクのほうが大き過ぎるのではないでしょうか。