それぞれにとっての人的資本経営
経営者や人事にとって、磨くべき大切な能力は、人に対する洞察の深さでしょう。どのような研修をしたとしても、そしてどのような組織を築いたとしても、ほとんどの価値を創出するのは現場であり、主体者はそれぞれの社員です。その実際の行動の源にあるものを探求していく必要があります。
働く側の社員にとっては、優れた会社を選ぶことが大切になってきます。例えば、人に対して十分に投資をしている会社なのか、どのようなメンバーが集まる組織なのか、経営メンバーはミッションや組織のために全力を尽くしているか、などの観点でちゃんと会社を見定める必要があるように思います。
本書は豊富な統計データと慎重に進められる解釈の展開が素晴らしい、説得力と革新性が突出した作品だと感じます。人に関わる仕事をしている方や、人を育てるミッションを持っている方に、特におすすめしたい一冊です。