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生き方

「ホントにこれで大丈夫?」「どうなるか心配」不安と向き合うカギは「見える化」

関屋裕希(せきや・ゆき/臨床心理士)

2018年09月28日 公開 2019年08月09日 更新

「わからない」とひとくくりになっていることを3つに分けて書き出す

不安を書き出すことのメリットは、「可視化できる」という点にあります。文字にして見ることで、距離がとれ、状況を客観的に捉えることができるようになります。次の3つのカテゴリに分けて、わからないことを書き出していきましょう。

・明確にできること
・"じつは"わかっていること
・"本当に"わからないこと

書き出す前には”わからない"とひとくくりになっていることから、「明確にできること」や「”じつは"わかっていること」を取り出して、”わからない"領域を減らすことがポイントです。

「残業せずに帰って、納期に間に合うかが不安で心配……」という例で考えてみましょう。

●「明確にできること」を取り出す
 「納期に間に合うかわからなくて不安」という中から、まずは「明確なこと」を取り出していきます。
 ・納期はわかっている
 ・仕事の内容も決まっている

●「”じつは"わかっていること」を取り出す
作業のプロセスを書き出してみましょう。やるべきことが自分の中で整理できて、わかる領域が増えそうです。

そして、それぞれのプロセスでかかりそうな時間の目安をつけます。時間の目安がたつと、納期までのスケジュールや見通しがたてられます。

予想される障害やトラブルなども、書き出してみることができそうです。それがわかれば、防ぐための対策を考えておいたり、バッファのための時間を確保しておくことができます。

ここまでくれば、「納期に間に合うかわからない」と最初に漠然と不安に思っているときよりずっと、”わかる"ことが増えているはずです。

このあとは、”わかった・明確にできた"ことをもとに、とることのできる具体策をどんどん進めていきます。

●「”本当に"わからないこと」も書き出す
もちろん、どうやったって「”本当に"わからないこと」もあります。それも書き出してみましょう。

 ・まったくの想定外なトラブルが起こる
 ・自分の裁量の範囲外で方針が変わってしまう
 ・次の打ち合わせで、取引先からどんなフィードバックが返ってくるか

このあたりは、未知数ですね。
「”本当に"わからないこと」に対しては、やみくもに不安をなくそうと行動するという対処がNG! 「”本当に"わからないこと」は、「今の時点では」なるようにしかならないと割り切るしかありません。「わかる領域に入ってきたら対応しよう」そう考えて、いったん手放しましょう。

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不安が自分の能力や性格に関わる場合は、気持ちをだれかに受け止めてもらう

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