『本所おけら長屋』を語りつくす!“セキララ”座談会
2020年05月02日 公開 2023年10月12日 更新
マニア垂涎の「おけら手ぬぐい」。画は畠山先生自ら手掛ける。
おけらキャラクター、人気ナンバーワンは?
作者としては聞きにくい質問をします。好きな登場人物は?
そりゃあ、なんといっても「桑原肥前守」に尽きます!
え? どうして?
あっ! もしや?
するどいなぁ(笑)。桑原さんがビブリオバトルで取り上げてくれたからこそ、新聞に載ったワケで。敬意を表して、奉行の名前を桑原さんにちなみました。また飼っているワンちゃんの名前が……ね?
タルーというので。桑原肥前守樽紀にしてくださいました(笑)。ホント、いい役をいただきまして、ありがとうございます!
いやいや。嫌いな人間の場合は、“とんでもない”役どころにしますけどね。
さて、ここまで聞いておいてなんですが、私がいると本音で話せないだろうから、一旦退場しますよ。
一同 えー?
座談会が無事終わったら、お礼に手料理とお酒をご馳走したいので、その準備をね。
一同 わー、うれしい♡
では、気を取り直して(笑)。自分の名前が使われているからというだけでなく、桑原肥前守は、お裁きの直前、“悦に入ってる”のがいいんですよねぇ。
あ、わかるー。それにしても桑原さん、マニアックなところから来ましたね。私は、なんといっても「松吉」だなぁ。
相棒の「万造」じゃないんですね?
んー。だって「松吉」のほうが理論的なんだもの。万造は閃きの人だけれど、それを上手に説明するのが松吉。勝手なイメージですが、見た目も万造より松吉のほうがカッコイイって思ってます。こう、鼻筋がシュッと通っていて。万造はポテッとして。
あ〜、私もそう思ってます! 細面な感じ。俳優だったら誰を想像してます?
佐藤健かな。私自身の好みは竹野内豊なんだけれど……年齢がいってしまっているかな、残念(笑)。
先生がいなくなったからといって、私たち、ずいぶんと好き勝手言ってますよね(笑)。西山さんのご贔屓キャラクターは?
7巻の「ひだまり」に出てくる「お歳さん」に感情移入しちゃいました。「聖庵先生」が長崎に行けるよう、身を売ってお金を用立てるという健気さにグッときて。読み返しては泣いてしまう……。
今の時代、そんなことができるかというと?
時代とか関係なく、できないですよね。あと、レギュラーメンバーでは、断然、「お染さん」です。謎の後家女という設定にキュンキュンしてます。11巻で、盗賊の女になる前の恋愛が明らかにされました。辛い過去だけれども、お互い好き合って暮らしていた幸せな時間があったことがわかって救われました。
よかったですよねぇ。
うーん、でもホント、お染さん、苦労が絶えない。
また、辛い目に合うのかしら、お染さん……。
だけど、そうした辛い過去を抱えているからこそ、ステキな人物になっているのかも。
同感! ……と思いながらも、「なっちゃん(お奈津)」の過去も辛い……。
5巻の「わけあり」ね。私、「お熊ばあさん」に、もう一度会いたいって思う。
再登場してほしいですよね。そんなふうに、多彩なキャラがたくさんなのも『おけら』の魅力だなぁ。
だよねぇ! そんな福田さんは誰のファンなの?
長屋メンバーではなんといっても「島田鉄斎」。大好きなんです♡ 1巻の1話めから、安定の鉄斎さんですもの。やはり辛い過去を抱えつつも、だんだん表情が変わって長屋の一員になっていく。あとは「清水寿門」も好きだなぁ。泣けるキャラでしたよねー。
もしや武家好き?
お上品さを残している殿方が好きなんだ?
自分では気づいていなかったけれどそうかも(笑)。
でも、「きんちゃん(金太)」のしょうもないキャラクターも好きなんだけど。
一同 あー、すごくよくわかる!