死んだら終わりではなく「続いている」?
僧侶になったからと言って、死がまったく怖くないと言えばウソになります。けれど死んだらすべてが終わるのではなく、どうやらその先があるようです。
死生観の問題もあるので「死んだら終わり」と思っている人に押しつけるつもりはありませんが、私自身は「続いている」と信じています。
生の世界の先には死の世界があり、生きている時と同じようにはできないけれど、また別の形でコミュニケーションができると考えていたほうが得だと思うのです。
たとえば、「死後の世界はない」と考えている人と「死後の世界はある」と考えている人がいるとします。
「死後の世界はない」と考えている人が、死んでみたら本当にそんな世界はなかったとしたら、プラスマイナスゼロの状態になります。
「死後の世界はある」と考えている人が、死んでみたら実際はなかった場合は、若干プラス。死後の世界はあると考えて楽しく生きてきて、そんな世界がなかったと気づいてもそれは死んだ後ですからダメージを受けることはありません。
「死後の世界はある」と考えていて、死んでみたら本当にあったという場合は幸せこの上ない気分になるでしょうから、プラス2というところでしょう。
いちばん辛いのは「死後の世界はない」と考えていて、死んでみたらあったという場合です。なぜなら「だったらもうちょっと楽に生きられたのに」とくやしい思いをするからです。
いかがでしょう?
「死後の世界はない」と思って生きるよりも、「ある」と思っていたほうが楽しいし、楽に生きられる気がしませんか?