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もし“異星人”が本当にいたら? 怖くて眠れなくなる科学



2012年06月08日 公開

竹内薫(サイエンス作家)

竹内薫氏

もし異星人が本当にいたら?もしその異星人の方が科学が進んでいたら?宇宙には地球と似た惑星が複数あるといわれていますが、それは脅威ともとれるのです。

※本稿は、竹内薫 著『怖くて眠れなくなる科学』(PHP研究所)より、内容を一部抜粋・編集したものです。

 

地球に似た5つの惑星

現在、太陽系外惑星をケプラー宇宙望遠鏡が観測しています。この望遠鏡は、アメリカのNASAが打ち上げたもので、地球が太陽を回っている軌道を後追いするように飛んでいます。

ケプラー宇宙望遠鏡が太陽系外の地球型の惑星を探査したところ、2011年の2月に太陽系外地球型惑星が54個も見つかりました。生命のいる可能性がある星が54個です。

その後、実際にハビタブルゾーンに存在する惑星も見つかり始めました(あまりに発見のスピードが速いので、この原稿を書いている間に刻々と状況が変わっています)。ちなみに、太陽の周りのハビタブルゾーンは地球だけです。

水星と金星は、太陽に近すぎるので水は水蒸気になってしまいます。火星の場合は太陽から遠いので水が凍ってしまいます。地球のように水が液体で存在して、命を育むことができる、恒星からの適切な距離をハビタブルゾーン(habitable zone)といいます。生物が棲める場所ということですね。

太陽系外の地球型惑星は、要するに地球にとても似ているわけで、太陽系外生命体がいる確率が高まってきました。

この話を聞くと、多くの方はワクワクするのではないでしょうか。ところが、これは怖いことだと主張している科学者がいます。それは、スティーヴン・ホーキング博士です。彼の主張は以下のようなものです。

ある惑星に、実際に生命体がいるとしましょう。それも高等生物で、様々な機械をつくる生物がいるとします。彼らの文明度が、我々よりも下だという保証は全くありません。

文明度が圧倒的に高いかもしれない。彼らが、人類が知らない科学技術を使って、宇宙を遠くまで旅するような方法を確立しているとしましょう。それだけ文明が進んでいれば、おそらく強力な破壊兵器も持っているでしょう。

あれ? だんだん怖くなってきましたよ。

 

 接触できる異星人は……

彼らが、地球にやってきたらどうなるか。

過去の歴史を振り返ると、進んだ文明―進んだというのは様々な基準がありますが、ここでは科学技術を使った兵器のレベルにしましょう―は、劣っている国と出合うと、まず間違いなく征服の対象にします。

それは、スペインが南アメリカで行なったことであり、あるいはアフリカから大勢の奴隷が連れていかれた先例もあります。

進んだ文明側が倫理観を持ちながら、科学技術が遅れている国に入り、その国と共存共栄するということは、地球の歴史にはありませんでした。ほとんどの場合、軍事的もしくは経済的に相手を支配してしまうのです。

地球で起きたことを宇宙規模で想定すると――。異星人の文明度が高い場合、地球は征服の対象ということです。ボイジャーなどの探査機で、地球から宇宙に向けて「私たちはここにいます」というメッセージを送りだしていますが、あれが正しいことなのかどうかわかりません。

地球から発信されたメッセージを受け取り、書かれている暗号を解読できる程の文明なら、おそらく地球に来ることができるでしょう。

メッセージを解読して、地球にやって来られる時点で、彼らのほうが文明が進んでいるわけです。というのは、地球に向けて異星人からのメッセージが送られてきたときに、私たちがそれを回収できるかと問われたら、まず不可能なのです。

現在、地球の周りに人類がいる空間は宇宙ステーションだけですから。国際宇宙ステーションに数人がいるにすぎない。そこにたまたま、宇宙のどこかから漂ってきた探査機が、ちょうどいいスピードで接近してくるなんてことは、まず考えられません。確率としてものすごく低い。

つまり、私たちからのメッセージを宇宙空間で回収できて分析できる文明であれば、はるかに地球よりも文明が進んでいると考えてまちがいありません。当然のことながら、地球は彼らに支配されるのではないか。スティーヴン・ホーキング博士が「怖い」といっているのは、このような理由だと思われます。

下手をしたら、我々が異星人に奴隷にされたり、最悪の場合、エサにされてしまう可能性もあるわけですが、多くの人たちはロマンを感じるばかりで、ホーキング博士のようなリアリティーを持って考えることが、なかなか難しいようです。リアルな感覚とは、すなわち、怖がる感覚のことなのです。

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