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ペット連れは災害弱者...“鳥を飼う人が避難生活に困らない”ための心得

鳥防災編集部(著)、NPO法人ANICE、小嶋篤史、梅川千尋(監修)、富田園子(編集)

2023年03月22日 公開 2024年01月25日 更新

 

家に鳥を置き、お世話に通う

家に置いた鳥を世話する飼い主

ライフライン等の問題で自宅では人が暮らしづらい場合も、自宅建物の被害が少なければ鳥は自宅に置き、飼い主さんが避難所から毎日お世話に通うという方法があります。

鳥にとってはストレスの少ない次善策ですし、飼い主さんも周りの人を気にせずに済みます。また避難所がペット不可の場合、この方法を取らざるを得ません。

自宅に鳥を置くのは無理でも、被害の少なかった知人宅やペット仲間宅に鳥を置かせてもらい、お世話に通うという方法もあります。

【鳥を家に置くときの注意点】

1.必要な物資を運ぶ
鳥用の飲み水などが必要です。自宅に備蓄があるのが一番ですが、なければ入手してお世話に通います。

2.レースカーテンを閉めてガムテープで端を留める
余震などで窓ガラスが割れたときに、カーテンで破片の飛散と鳥の脱走を防ぎます。

3.壊れた窓などは補修
段ボールや板、ビニールシートなどで壊れた部分を塞ぎます。野鳥や野良猫の侵入、鳥の脱走を防ぎます。

 

鳥を受け入れてもらうには

鳥との避難所の生活

鳥連れで避難所で暮らしたくとも、その避難所がペット可でなければ鳥連れでは入れません。

そもそもペットを受け入れるかどうかの方針が決まっていない避難所も多く、災害時の混乱の中でバタバタと決まっていくこともありますし、飼い主のマナー違反が原因で「やっぱりペットはダメ」となる残念なケースも。

そういう意味では、避難所でペットと暮らせるかどうかは飼い主の態度にかかっているともいえます。いずれにしても避難所の運営者と冷静に話し合えるとよいでしょう。

「避難所に行きさえすれば行政が何とかしてくれる」というのは間違いです。役所や避難所の責任者も被災しているなかで避難所を開設・運営するのですから、お客様感覚ではいけません。

受付や炊き出しなど、できる範囲で仕事を手伝いましょう。避難所では他の人のスペースに立ち入ったり、覗いたり、大声を上げるなどはマナー違反。要配慮者(高齢者・妊婦・子ども・外国人など)への気配りも必要です。

 

エサが無いときの非常食

鳥の非常食

鳥のエサを自宅から持ち出せず、店や動物病院でも入手できないときは、代わりのものをあげるしかありません。鳥は食いだめができず、半日ほどの絶食で命を落とすこともあります。

特に肥満の鳥は絶食すると急性の肝リピドーシスを発症し突然死することが。人間の食べ物を長期間与え続けるのはもちろんよくありませんが、非常時は仕方のないこと。見慣れないものだと鳥が食べないことがあるので、小さく砕いて手で渡すなど工夫して。なるべく早く鳥用のエサを入手しましょう。

また、人間には無害でも鳥が食べると命に関わる食べ物があります。人間の食べ物をやむをえずに鳥に与えるときも、これらのものが含まれているのはNG。例えばチョコレートクッキーなどです。お菓子などの加工食品は成分表をよく確認しましょう

×チョコレート
×ココア
×コーヒー
×ネギ類
×アボカド
×アルコール

 

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