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生き方

がんばりすぎて潰れる人に多い、過度な「褒められたい欲求」

宇佐美百合子(作家・カウンセラー)

2023年05月23日 公開

がんばりすぎて潰れる人に多い、過度な「褒められたい欲求」

心身ともにボロボロになるまで、がんばっていませんか? まだ大丈夫と思っていても、体はSOSサインを発しているかもしれません。心身が限界になってしまう前に、一度立ち止まって、自分自身を見つめ直してみましょう。

※本稿は、『PHPスペシャル』2023年6月号より、内容を一部抜粋・編集したものです。

 

がんばりすぎのアラームを無視しないで

私たちは人を応援したいときに「がんばって!」と声をかけ、自分を鼓舞したいときにも「よし、がんばろう!」と言って勢いをつけますね。がんばることは本気になって実力を出し切ることだから、本来はすばらしいことなのです。

仕事でも、スポーツでも、恋愛でも、自分が本気で挑んで持てる力を出し切ることができたら、どのような結果になっても、きっと納得してさわやかに受け入れられると思います。

また、そうやって本気で臨めば人生はそれなりにおもしろく展開していくことを、私たちは心のどこかで知っているから、「がんばって」とか「がんばろう」と声をかけ合うのではないでしょうか。

ところが現実は、気づかないうちにギリギリまでがんばって、笑えないくらい疲れている人たちが大勢います。「もういっぱいいっぱい、どこまでがんばればいいの?」と泣きたい気持ちになったときは、がんばりすぎのアラームです。そのまま突き進めば、心身を壊してしまうかもしれません。

今よりもラクな気持ちで軽快に動けるように、考え方を少しずつ変えていきましょう。

手始めに、モチベーションアップに使っている発想をチェックしてみてください。「もっとがんばらなくちゃいけない」という考えがありませんか?

あったらそれを、「がんばっても、がんばらなくてもいい。ちょうどいいペースを私は自由に選べる!」に書き換えましょう。頭の緊張を和らげると、心が落ち着いて軽やかにがんばる感覚が戻ってきますよ。

【「がんばりすぎ」の3つのサイン】

□鏡に映った自分の顔がこわい
□心配で手を止められない
□体が悲鳴をあげている

1つでも思いあたれば、がんばりすぎです。

 

がんばりすぎる人の特徴とは?

次の項目に思いあたることはありませんか? 自分を振り返ってみましょう。

・休むことに罪悪感がある

大人になるまでに「勤勉こそが美徳」と教え込まれると、「体が動くうちに休むのは、怠けることだからよくない」という観念を持ちます。すると、休むことのメリットより、怠けることへの罪悪感のほうが上回って、「疲れたから、ただ休む」ということができなくなります。

・完璧でないと嫌だ

完璧を求める人は、手を抜かないうえに、適当なところで切り上げることが苦手です。「もっとがんばればよかった。本当にあの程度しかできなかったのか」と、あとから悔やんで自分を責めることを、どうしてもしたくないのです。それで完璧を夢見てやり続けます。

・ものすごく褒められたい

自分の価値を自分で認めることができないと不安でたまらないので、人に褒めてもらうことで自分の存在価値を感じようとします。褒められるまでがんばり、また、褒めてもらえないときは、「がんばりが足りないからだ」と考えるために、歯止めが利かなくなるのです。

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