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生き方

「幸福な人生を送る人」が日常で大事にする2つの行動とは?

井上裕之(歯学博士)

2023年12月22日 公開

 

「最高の笑顔」を練習する

人の気持ちはすぐに揺れ動いてしまうもの。空が晴れていれば明るい気持ちになり、どんより曇っていればなんとなく憂鬱になる。「通勤電車がいつもより混んでいた」といった些細なことでイラ立つ自分を持てあますこともあります。

そんなふうに根拠もなく、揺れてしまうことから卒業し、高い人格を身につける段階へと歩みを進めていきましょう。

最高の人格者とはいつも笑顔でいる人。私はそう思っています。

笑顔は自分の心を和らげるだけでなく、周りの人にも、なんとも言えない幸せな気持ちを分け与えるものだからです。

「私はずっと前から、そう心がけています」

そう自信を持って言えるなら、あなたはすでに立派な人格の持ち主だと言ってよいでしょう。

実際は「いつも笑顔でいる」という人はそうはいないものです。パーティーなどで知らないうちに撮られた写真を見て、「もう少し、いいところを撮ってほしかったな」と思ったことがありますよね。

疲れが浮き出た顔だったり、なんだかムスッとしていたりして、「いつも笑顔でいる」ことは、そう簡単ではないと思い知らされます。

私は、笑顔についても学びを重ねてきました。時間を投資して、笑顔を磨いてきたのです。

笑顔を学ぶようになったのはたまたま受講したある経営セミナーがきっかけでした。国際経験豊かな講師から「世界のトップ経営者たちは、表情、立ち居振る舞いなどの自己表現、とりわけ笑顔を専門のコーチについて学んでいる」という話を聞いたのです。まさに目からウロコでした。

それまで、多方面に手を伸ばして積極的に学んできたつもりでしたが、「笑顔」を学ぶことまでは思いつきませんでした。

笑顔は思いにいい影響を与え、「幸福になる力」を明るく照らす光になります。

悲しみの底や絶望の淵に立っている。そんなときこそ、笑顔を浮かべるようにしましょう。楽しいことなど思いつかない、いいことなんか一つもない、そう思えてしまうときこそ、です。

作り笑いでいいのです。その笑顔から小さな光が灯って、足元が少し明るくなる。この明るさに導かれて、「幸福になる力」=潜在意識は幸せを実現しようと動き出すのです。

私が受けた笑顔のセミナーでは、鏡を見るたびに、自分が最高だと思う笑顔を浮かべるレッスンを繰り返し受けました。小さな鏡を渡され、デスクに置いて日に何度も笑顔チェックする。こうして笑顔を完全に習慣化し、素の顔が笑顔になるレベルまで高めていこうというわけなのでしょう。

そのレッスンの成果でしょう。講演やコーチングのあと、「井上先生の笑顔を見ているだけで元気をいただきました」とよく言われます。

笑顔を向けると相手も笑顔になる。すると、相手の人のなかにある「幸福になる力」も働き出し、その人の人生も「うまくいく」ようになっていきます。

笑顔には「うまくいく」連鎖を生み出す力もあるのですね。

朝、目覚めたとき、最初に心に浮かぶ思い。それが「感謝」である人は、すべてが必然であるかのようにうまくいくものです。感謝の思いは「幸福になる力」が持つ磁気のような力を増幅し、自分にとって望ましいもの、有利なもの、よい方向に働くものを引きつけていくからです。

 

著者紹介

井上裕之(いのうえ・ひろゆき)

歯学博士/経営学博士

医療法人社団いのうえ歯科医院理事長。東京歯科大学大学院修了後、ニューヨーク大学に留学。国内外で研鑽を積み、故郷の北海道・帯広で開業。『たった“ひと言”の影響力』(フォレスト出版)、『好かれる人がやっている 人を惹きつける習慣』(すばる舎)など、著書を86冊出版。累計140万部を突破。

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