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バービーさん「人づきあいが苦手な人ほど、周りの言葉をまじめに受けとめる」

バービー(お笑い芸人)

2024年01月29日 公開 2024年12月16日 更新

バービーさん「人づきあいが苦手な人ほど、周りの言葉をまじめに受けとめる」

お笑い芸人のバービーさんは「これまで切り捨ててきたものを見直している」と自身の近況を振り返ります。かつては、苦手な人、合わない人には分厚い壁をつくり、集団の中にいても一匹狼タイプを貫いていたとか。そんなバービーさんにどのような変化が訪れたのでしょうか。

※本稿は、月刊誌『PHP』2023年12月号より、一部編集・抜粋したものです。

 

人とかかわることへの苦手意識が強かった

今、家の中は本当にモノであふれているので、いろいろ捨てたいなって思っているところです。でも、全然捨てられないし、どんどんモノが増えていく。「これ全部なくなったら、すっきりするだろうな」とはすごく思うんですけどね。

モノに関してはそんな感じですが、人間関係については、わずらわしいと感じたら、言い方は悪いかもしれませんが、すっぱりと切り捨ててきたほうだと思います。

私は一匹狼タイプで、人とかかわることが得意ではありませんでした。親戚づきあいとか、おせっかいな人や保守的な人を苦手に感じていたんです。

でも最近は、ちょっと変わってきました。結婚をきっかけに、濃い関係を求める人の気持ちも理解できるようになりましたし、そういうことの良さも見えてきた気がします。これまで切り捨ててきたものを、あらためて見直している時期かもしれません。

人づきあいを全然しないのも、ラクではありました。すごく自由だし、他人にどう思われたっていいから。でも今は、適度な距離感を持っていろんな人と接することがむしろラクなのかなって思っています。

人と会う楽しみは増えたかもしれないですね。前は、ごく限られた親しい人以外と会うことは、気合いを入れないとできなかったけど、今は気負わなくなった分、かえって楽しめるようになりました。

 

つながりを「いいな」と思えるように

バービー

お土産やお歳暮 、年賀状など、人からモノをもらうのも苦手でした。モノを介して相手の気持ちを汲むということがあまりできなくて。何か見返りを求められているのかなと思ってしまったり、ちゃんとお返しをしなきゃいけないという礼儀やプレッシャーとか、いろいろと考えすぎたりして……。それで結局「めんどくさいな」となってしまっていました。

でも、最近、テレビ番組の企画で女性の芸人さんたちとご一緒したんです。私と真逆の、つながりを大事にする方が多くて、コミュニケーションスキルって大事だなと感じました。

「これ、めちゃくちゃおいしかったから」「この間、○○に行ってきたんだけど」と気軽にプチギフトを贈り合う、そんなシンプルでライトなあたたかさっていいなと素直に思いました。

 

かたくなだった自分を捨てて柔軟になれた

苦手な人には見向きもしない、合わない人とは合わないと決めつけて、集団の中にいても現場でも別に一人でいいですって思っていた私が、「今ある人間関係を大事にしたい」という気持ちに変わってきています。

これまでは少数派になりがちで、「別に好かれなくてもいい」と思っていました。でもそれは「弱い犬ほどよく吠える」的な、コンプレックスの裏返しだったところもあると思います。

反抗期の子供みたいな気持ちだったのかもしれません。捨てたい人間関係がある方って、人の言葉をまじめに受けとめすぎてしまって、相手もそのことを、真に受けるということをわかったうえで、いろいろ言ってくるんじゃないかなと思います。

だったら、「私は流されませんよ」という空気を出してみるのはどうでしょうか。すぐには難しいかもしれないですが、少しずつそういう空気を出すことで、押しつけがましいことや型にはめるようなことを言ってくる人はいなくなるんじゃないかな。

人との関係ってお互いに作用するものだから、自分の態度を変えれば向こうの出方も変わる。相手が好意的に接してくれたことで、自分も自然と心を開けたという経験が私もあります。

 

ネガティブな感情は置いていこう

バービー

ネガティブな感情は引きずらないほうだと思います。失敗してもクヨクヨしません。というか、自分がやったことに関しては、どういう結果であれ「失敗した」という感覚にはならないです。

たとえば目指すゴールがあるとして、そこにつながる導火線の火が途中で消えちゃったら、もう一回ちがうところに火をつければいいし、乾くまで待ってまた火をつけてもいい。何回でも別の角度から火をつけにいくよって思います。

すぐにスパークしなくてもあきらめる必要はなくて、それが自分のやりたいことなら、細々と続けたり、人に話したりしてみる。一旦ほったらかしにしておいたら、思いがけず知らないあいだに勝手に火がつくということもあります。

私はずっとコラムを書いてみたいなと思いながら何もできずにいました。あるとき、フリーライターの武田砂鉄さんのラジオにゲストで呼んでいただいたのですが、それを編集者さんが聞いていたのをきっかけにコラムを書くようになったんです。それを機に連載をさせてもらえることになりました。

ネガティブな感情を引きずらないというよりは、最初から見方がポジティブなんでしょうね。うまくいかないことがあったとしても、それはたまたまで、自分がやりたいことだったり目的があったりしたら、いつかは火がついてゴールまでたどり着けるはず。

私には「インドネシアの歌姫になる計画」というのもあって、それはなかなか火がつきませんけど(笑)、まったくあきらめていないんです。

 

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