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犬の寿命に影響を与える「腸内環境の悪化」4つの原因

林美彩(獣医師),古山範子(監修)

2024年04月19日 公開 2024年12月16日 更新

犬の寿命に影響を与える「腸内環境の悪化」4つの原因

ワンコの腸内環境の乱れは、寿命にも影響を及ぼします。日々の何気なく行っている習慣が、実は腸内環境を悪化させているかもしれません。注意すべきポイントを、獣医師の林美彩さんが解説します。

※本稿は、林美彩著、古山範子監修『獣医師が考案したワンコの長生き腸活ごはん』(世界文化社)より、内容を一部抜粋・編集したものです。

 

毎日の習慣に! ワンコの便を確認

腸内環境の状態は、ワンコの便を見ることで確認することができます。腸内環境が悪い状態では、便は軟便や下痢などの形状になります。反対に便秘になることもあります。当然ながらワンコは話せません。いわば、ウンチはワンコからのラブレターです。毎日、ウンチの良し悪しを見極めることは、飼い主にとって重要なことです。

\見極めポイント/
●1回の排便で2本程度の便がスムーズに排泄されているか?
●しっとりしているか?
●地面にうっすら跡がつくくらいがベスト。つかない時はやや便秘。

 

・腸の環境がアルカリに傾いているときには...

腸内細菌の中でも悪玉菌が優勢な状態であり、「腐敗」という状態が起こります。
そうすると、便臭はきつく、色も黒っぽく、硬いものが出やすくなり、いわゆる便秘の状態が起こりやすくなります。

・腸の環境が弱酸性に傾いているときには...

善玉菌が優勢な状態となり、「発酵」という状態になります。そうすると便臭はあまりせず、色は黄土、程よく水分を含んだ便が出てきます。

 

ただ、食べたものによっても便の状態は変わりますので、ニオイ・硬い・どのくらいの量が出ているかで判断してください。おならや口臭も一緒にチェックしましょう。

 

目指せ!普通便 ウンチの形状を知ろう!

・コロコロ便:硬くてコロコロしたうさぎの糞のような便
・硬い便:水分量が少なく、硬い便。
・普通便:表面がなめらかで柔らかいソーセージ状、あるいはとぐるを巻く便。
・軟便:形はあるがつまむことのできない硬さ。
・泥状便:形を維持することのできない、不定形のゆるい使。
・水様便:水様で固形物をほぼ含まない液体の使。

 

ワンコの腸に良い日常生活

腸に悪影響を与える生活習慣は、いわば健康の大敵。犬への接し方、または生活習慣を変えることが腸に優しい生活につながっています。

 

・口腔内の環境が整っている

ワンコの口腔内はアルカリ性に傾いており、人間のように虫曲にはほとんどなりません。しかし、歯垢が石になるスピードが速く、3~5日ほどで曲石になってしまいます。

また。ワンコの歯周病も、近年、問題になっています。歯周病菌による慢性炎症が歯の組機の破壊のみならず、全身疾患を読発する危険因子になる可能性も。それらの疾患の多くが腸内細菌に関連するということも判明しています。

 

・ストレスフリーな生活

例えば、家の環境が変わったり、引っ越しをしただけでも、神経質なワンコはストレスに。大要なのは家族みんなが櫻やかに過ごし、快適な生活環境にしてあげることです。外部の音などにも気をつけましょう。

また、適度なコミュニケーションを取ることも重要です。甘やかしすぎもよくありませんが、ワンコはいつもコミュニケーションを取りたがる性格ということを忘れずに。そして、ワンコにとって適切な運動量の歩をすることも重要です。
自分のしっぽを噛んだり、追い回したり、皮膚災を起こすほど体をなめ続けたり、激しい脱毛、下痢、血尿、嘔吐などの不調はストレスがたまっているサインです。

 

・添加物の少ない食事、腸を冷やさない温かい食事

保存料や人工甘味料などの食品添加物は腸内環境を悪化させます。また、熱すぎる食べ物はワンコの火傷のもとに。人が食べて「ぬるいな」と感じる程度の温かさを保ちましょう。

 

・適度な運動量

犬の通動量は、年齢や犬種、ライフステージ、体型によっても異なり、個体差で調整しなくてはいけません。以下が目実です。

超小型犬の運動量    1日2回(1回20~30分)
小型犬~中型犬の運動量 1日2回(1回30分~1時間)
大型犬の運動量     1日2回(1回1時間以上)

 

・適切な睡眠

運動組開機に個体理はありますが、ワンコの1日の平均繊維時間は約12~15時間!
1歳未満の成長期のワンコやシニア犬の場時は、さらに理時間が無くなる傾肉にあり、1日18~19時間ほどまることも!

 

 

ワンコの腸に悪い日常生活

ワンコの腸内環境に悪影響を与えるかもしれない原因を紹介します。

・ストレス過多

ワンコが下痢や腹痛を引き起こしたりしたら現注意。ストレスを感じているときは交感神経が優位になることが多く、腸の動きが悪くなるといわれています。

 

・添加物が多い食事、冷えた食事

食生活の乱れは、腸内環境を悪化させます。ワンコの腸内にも、ビフィズス菌・乳酸菌・酪酸菌など、多くの種類の腸内細菌が生息していますが、それらの細菌の多様性を保つことが、すこやかな腸内環境を保つポイントです。食物繊維が多い食生活に変えてみて! 冷えた食事はダイレクトに体を冷やすのでおすすめしません。

 

・口腔内のケアができていない

前にも述べましたが、犬は3~5日で歯石ができますので、歯のお手入れは絶対必要です。犬の歯磨きは"ゆっくり、優しく"が話本。歯磨きガムでは、歯磨きをすることと同じ効果は得られないので、できるだけ歯間きをすることを基本にしてください。終わったらご褒美を忘れずに。

 

・生活リズムの乱れ(睡眠不足。運動不足など)

運動不足は悪玉菌の増殖につながるといわれています。また、ワンコも、睡眠不足は自律神経が乱れる原因となり、腸にも悪要を及ぼすといわれています。

 

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