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人の緊張を“ほぐす方法”を知れば、「人間関係」がうまくいく

蓮村誠(医学博士/マハリシ南青山プライムクリニック院長)

2012年10月16日 公開 2022年12月26日 更新

蓮村誠

人はリラックスしているとき、考えがまとまりやすく、直観も働くことから、出来事に対する理解や納得を得やすくなるという。 

そのため、人間関係を築くうえでも、人の緊張をほぐす方法を知っておくと円滑に進むと、医学博士の蓮村誠氏は語る。

※蓮村誠 著『だれでもできる!対人関係のストレスをなくす「なっとく」の技術』より、内容を一部抜粋・編集してお届けします。

 

男女で違う、ストレスのかかったときの反応

"ほめられる"あるいは"感謝される"と、ひとは緊張がほぐれ、リラックスしやすくなります。リラックスしているとき、ひとは考えがまとまりやすく、より深くものごとをとらえることができるようになり、直観も働きますから、できごとを正しく理解し、なっとくもしやすくなります。

ですから、コミュニケーションをとるうえで、ひとの緊張をほぐす方法を知っていることはとても役にたつのです。

男女で、ひとの緊張をほぐすコツが異なります。

なぜなら、男性と女性では、ストレスがかかったときの反応のしかたにちがいがあるからです。

【男性】
(1)格好つける (2)攻撃する (3)甘える (4)我慢しない

【女性】
(1)比べる (2)避ける (3)頼る (4)忍耐する

男性は、ストレスを感じ、緊張や不安などを持つと、だれかに(とくに女性に)格好つけ、甘えようとします。また、不愉快なことやひとがいると攻撃し、欲しいものが手に入らないときに、我慢ができずに軽卒な行動を起こしたりします。

いっぽう、女性は、じぶんの持ちものや境遇をひとと比べ、気にいらないひとがいれば仲間はずれにし、困ったり、さびしくなると(とくに男性に)頼りたくなります。あるいは、苦しい状況を、いつまでも忍耐し、それを受けいれつづけてしまいます。

こうした傾向は、多かれ少なかれ、みんなが持っていて、このそれぞれの4つを知っておくだけで、理解不能な男性の行動や、不可解な女性の言動を理解し、なっとくをすることが可能になります。

 

女性のストレスへの向き合い方は「ほめる」から

「君にもらったこのハンカチ、とても便利にしているよ」と、彼は気を使ったつもりでいったのに、じつはそのハンカチは彼女からもらったものでなかったとします。

彼女は当然「だれにもらったの?」と責める口調でたずねるでしょう。こうした軽卒な経験をしたことのある男性も多いとおもいますが、こんなときの女性は、男性を責めることが本質にあるのではなくて、「比べる」「避ける」「頼る」の3つが入りくんでいるだけなのです。

つまり、わたしがあげたものよりもそれはいいものなのか?(比べる)、わたし以外からもらったものを排除したい(避ける)、わたしはあなたに優しい態度を求めている(頼る)、ということです。

ですから、「え~、いいじゃん、べつにハンカチぐらい」と開きなおったり、「君からもらったものじゃないの? じゃあだれだろう?」などととぼけてはいけません。

このようなときは、まず「間違えてごめんね」と謝り、「君からもらったハンカチの方がずっといいよ」と直接ほめ、「もうこのハンカチは使わないよ」と排除の意思を表明し、「ぼくは君からもらったものがいちばんうれしいよ。いつもありがとう」と感謝の意を示す、のが正しいわけです。

とかく、短気で、我慢できない、面倒くさがりなのが男性ですから、こうしたマメな発言ができるかどうかは、ひとによりますが、基本はこういうことです。

彼女からすると、彼のこんな軽率な発言は「ほんとにしょうもない」とおもいつつも、ストレートにこのようにいわれると、うれしいのです。

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男性のストレスに「同情」してはいけない

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