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疲労が溜まらない体をつくるには? 「心と体がリフレッシュする」休み方

中根一(鍼灸師)

2025年04月30日 公開

疲労が溜まらない体をつくるには? 「心と体がリフレッシュする」休み方

東洋医学では、「陽」が生まれれば、同じだけ「陰」が生まれ、相殺されることを通してバランスのいい状態に落ち着くものと考えています。同様に疲れ(陰)は、日々の活動(陽)の中で生み出され、そして解消されていきます。ですから、疲れることはごく自然なことであり、私たちの体とは切っても切り離せないものなのです。

そこで、本稿では鍼灸師の中根一さんが「疲れにくい体」になるために生活に取り入れたい、誰にでもできる「心と体をリフレッシュさせる休み方」をご紹介します。

※本記事は中根一著『寝てもとれない疲れをとる本』(PHP文庫)の内容を一部抜粋したものです。

 

「息抜き上手」になろう

ずっとデスクに向かってパソコンとにらめっこしている時間は、東洋医学的にいうと「滞っている」状態。目が疲れてきて、首や肩がこってきて、頭がボーっとして、だんだん仕事の効率が落ちてきます。このように1つの事柄に集中していると交感神経が優位に働き、体は緊張状態になってしまっているのです。

そんなときは、体だけでなく、仕事の環境にも東洋医学的なお手入れを考えてあげましょう。

まずは意識を深呼吸に集中させて、深く吸い込みます。次にゆっくりと息を吐くと、横隔膜が刺激されて、セロトニン神経というリラックス系の神経が刺激されます。

セロトニン神経の影響を受けている筋肉は、顔、首、肩、背中、腰、太腿、ふくらはぎ......いわゆる「こる」エリア全体に及びます。その広い範囲の筋肉が、深呼吸によって息を抜くだけで、ゆるんでいくのです。

また、動作ではなく、通常の「息抜き」、つまり効果的なひと休みも、体への大事なアプローチ。

このとき気をつけてほしいポイントは、「仕事をしながら息抜き」はできないという点です。

「毎日、コーヒーを飲みながらデスクワークをしています」という方も多いでしょうが、「ながら」では息抜きにも気分転換にもなりません。

たとえばデスクから離れてビルの屋上で一服、初めて訪れるお店でランチ、少し奮発してアイスクリームでおやつタイムなど、「いつもとは違う」ことにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

こんな、日常の中の小さな冒険が、ウキウキ感となって、心と体をリフレッシュさせてくれるのです。

 

「ちゃんとするけど、頑張らない」がベスト

「でも、息抜きばっかりしないで、ちゃんと頑張らないと......」

こんなふうに思う方もいるかもしれませんね。そんな方にお伝えしたいのは、「ちゃんとするけれど、頑張らない」という考え方です。

「頑張る」とは、「耐え忍んで、努力し続ける」という意味です。自分に無理を強い続けるということですから、じつは、あまりうれしい言葉ではないのです。無理するのではなく、「(いい意味での)いい加減」「ちょうどいい加減」を目指しましょう。

それでいえば、私自身の働き方は、私にとって、とても「いい加減」です。お休みは月に2日で、それ以外の日は毎朝8時に鍼療所を開け、昼休みをとらずに夜の8時過ぎまで仕事をします。これだけ聞くと、完全に「休息不足」のように思えるかもしれません。でも、1日の中でちょこちょこと「息抜き」をして、疲れを溜め込まないようにしているのです。

朝は6時に起きて、静かな音楽を聴きながら30分間のストレッチで始まり、7時からはお気に入りのカフェ・テラスでさわやかな朝の空気を満喫したり、SNSをチェックしたりします。でも、これをルーティンにしてしまうとワクワクしなくなるので、自転車に乗って京都の神社仏閣巡りやパン屋さん巡りをする日もあるのです。

仕事中もまとまった休憩時間はとりませんが、鍼療の合間にストレッチをしたり、シュークリームやプリンを食べたりと、その時々の「やりたいこと」は柔軟に取り入れます。こうした「息抜きの時間」を欠かさないから、疲れが溜まらないのです。

 

ちょうどいい休憩も、人それぞれ

なお、休み方についても、ごくごく短時間の息抜きを回数多く設けたほうがいい人、10分くらいずつがいい人、まとめて休みをとるべき人など、どんな息抜きに「フィールグッド」を感じるかも、人によってまちまちです。

ですからやはり、自分が「フィールグッド」を感じる息抜きの仕方を知ることが大切。まずは色々試してみて、自分にとってちょうどいい休憩のとり方を見つけてみてはいかがでしょうか。

「休み方に工夫をこらすくらいなら、仕事を頑張ったほうがいいのでは」と思った方!

頑張る姿勢は大切ですが、そのせいで能率が落ちてしまっているならば会社にとっては損失ですよね? 息抜きはするけれど、手は抜かない。上手なひと休みの時間は、パフォーマンスを上げるための必要経費だと心得ましょう。

 

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