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35歳から職務経歴書の書き方が変わる? 子育て後の就職・転職をスムーズにする「書類の作り方」

山本しのぶ,一般社団法人Raise

2026年05月07日 公開

35歳から職務経歴書の書き方が変わる? 子育て後の就職・転職をスムーズにする「書類の作り方」

子育てが一段落してくると、「もう一度働きたい」「キャリアを見直したい」と考える女性は少なくありません。しかし、現実には多くの壁が立ちはだかり、不安や戸惑いを抱える方も多いです。35歳からの転職・再就職を成功させるカギについて『アラフォー女性のための次こそ成功させる転職マニュアル 30代・40代からでも正社員になれる!』(つた書房)の著者、キャリアコンサルタントの山本しのぶさんに聞きました。(聞き手・文/一般社団法人Raise)

 

転職市場は35歳までと言われるけれど…

転職や再就職を希望する女性たちからよくある相談が「この年齢でも正社員になれますか?」というものです。「転職できるのは35歳まで」「40代というだけで書類選考が通らない」「若い人を採用したがる企業が多い」といった情報が出回っているため、不安に感じる人が多いのです。特に、ブランクがある場合や未経験職種へのチャレンジでは、年齢がネックになるのでは?と、気にされる方も。しかし、年齢=不利ということでもありません。

例えば、40代ならではの落ち着きや責任感、柔軟なコミュニケーション力、家庭や地域で培ったマネジメントスキルなどは、多くの企業にとって貴重な人材要素です。また、近年では「女性の再就職支援」に力を入れる企業も増えつつあります。求人情報をよく読んで、マッチする会社に応募すれば、正社員も夢ではありません。これまでの経験を言語化し、「今の自分にできること」「組織にどう貢献できるか」を具体的に示すことで、書類通過率や面接での評価を上げていくことができます。私のところに来る相談者の中にも実際、職務経歴書の書き方を工夫して、内定を取れた人がいます。

 

書類選考で落ちてしまう残念な書類

何社出しても書類選考で落とされてしまうという女性の方がいました。提出している書類を拝見すると、パソコンでダウンロードできる職務経歴書のひな形を使って作成したものでした。フォーマットに沿って職務経歴が年代順に書かれており、一見すると何も悪いところはないように見えます。20代の転職ならば、この書式と内容でもある程度は書類を通過したと思うのですが、35歳以上の転職では、残念ながらアピール不足でした。採用担当者の目に「魅力的な人材」とは見えなかったのだと思います。しかし、私が提案したいくつかのポイントを改善すると、書類通過率が格段にアップしました。

 

35歳からの職務経歴書の書き方のコツ

子どもが小さいうちは時間の融通も利くパートでいこうと考えて生きてきた人の中には、長く働くうちにリーダー的な役割をしていたということもあるはずです。そういう時はパートであっても職務経歴書にその経験を書き、アピールポイントにしていきます。また、キャリアは仕事だけではありません。子育てや地域活動で培った調整力、忍耐力、対人スキルなどは、職場で十分に活かせる力です。自信を持って、それらの「見えにくい経験」を職務経歴書に落とし込み、面接で伝えていきましょう。

また、35歳以上の転職、再就職の場合は古い経歴から順番に並べるよりも、新しい経歴から並べることをオススメします。35歳以上の人の場合、新卒採用された時の情報は15年近く前のもののはず。昔の情報よりも、直近の情報が冒頭にある方が採用担当者へのアピールになるからです。

 

履歴書の書式もポイント

職務経歴書の書き方の工夫の他に、履歴書の選び方にもポイントがあります。皆さんがよく手にするのは恐らく、ネット上で手に入るひな形や、市販の履歴書などだと思います。この履歴書の書式には、大きく分けて2つのタイプがあります。学歴や職歴を書く欄が広くとってあるものと、狭くなっているものです。学歴が多い人や、職務経験が豊富な場合は広めのフォーマットを選ぶと良いのですが、それほど書くことがない人の場合、スペースが広めにあるものを選んでしまうと空白が多くなります。まずは自分の学歴、職務経歴をノートなどに書き出してみましょう。全体の分量を把握し、どのくらいのスペースが必要かを考えて、内容のボリュームに合ったひな形を選ぶようにしてください。

また、履歴書の職歴には書かなければいけない情報と、書かなくても良い情報があるのをご存じでしょうか。契約社員や派遣社員など「社員」とつく雇用形態で働いたものは職歴に必ず書かなくてはいけません。一方で、パートやアルバイトとして働いた経験の記載は任意です。ですが、社員として働いていた時からかなり時間がたっているとブランクが長いと思われるため、パートでも職歴に記載した方がいい場合もあります。

35歳からの転職・再就職活動は、確かに簡単なものではありません。しかし「人生100年時代」と言われる今、30代、40代はまだまだ可能性に満ちた世代です。これまでの経験を土台に、自分の価値を再確認し、無理のないペースでステップを踏んでいけば、自分らしい働き方を実現することができます。焦らず、諦めず、一歩ずつ。あなたの未来は、きっとあなた次第で変えていけます。
 

プロフィール

山本しのぶ(やまもとしのぶ)

キャリアコンサルタント

同志社大学卒業。キャリアコンサルタント。IT企業に入社後、転職エージェント会社に転職。キャリアアドバイザーとして、女性の転職サポートなどに携わる。その後、金融機関に転職し人事を経験、2012年に独立。20代~40代の女性顧客をメインに、就職・転職相談、キャリア相談を行っている。プライベートでは、1児の母。

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