1. PHPオンライン
  2. 生き方
  3. 「妊活を理由に退職すべき?」公認心理師が示す働き続けるための選択肢(働く女性のための相談室)

生き方

「妊活を理由に退職すべき?」公認心理師が示す働き続けるための選択肢(働く女性のための相談室)

藤井雅子

2025年09月26日 公開

「妊活を理由に退職すべき?」公認心理師が示す働き続けるための選択肢(働く女性のための相談室)

月刊誌『PHPスペシャル』での連載「働く女性のための相談室」に寄せられた、仕事と妊活の両立に難しさを感じている方からのお悩み。公認心理師の藤井雅子さんがアドバイスします。

※本記事は月刊誌『PHPスペシャル』2024年9月号より抜粋・編集したものです
※記事内の写真はすべてイメージです

【回答者・藤井雅子(ふじい・まさこ)】
公認心理師。女性のためのカウンセリングルーム「メンタルエステココロの部屋」主宰。感情のコントロール、コミュニケーション、アダルトチルドレンのサポートがライフワーク。著書に「ココロを軽くする考え方のレシピ」(清流出版)などがある。

 

Q 【相談】妊活と仕事の両立ができません

現在、私は妊活中で、婦人科に通院しています。時には排卵が早まったり遅れたりして、通院の予定が狂うことも。一方で仕事は営業職のため、急な予定変更に対応しにくい状況です。悩んだ末、上司と人事に相談したところ、「妊活中の人のための制度はなく、すぐに対応するのが難しい」と言われました。子供を望むなら、会社をやめるしかないのでしょうか。

 

A 【回答】期限を決めて他の方法も試し、納得のいく決断を

悩ましい問題ですね。この連載中に何度となく世界の男女格差を示すジェンダーギャップ指数を引用してきましたが、2023年の日本は、なんと過去最低の125位でした。

まだ男性の育児休暇が珍しく、妊活については自治体による経済的支援がようやく始まってきた現状では、各職場に具体的な制度ができるのはもう少し先になるように思います。仮に制度ができたとしても、職場の理解が進むかどうかはわかりません。ここは期待しすぎず、冷静に対応を検討しましょう。
そこで、妊活にかぎらず、選択肢に迷ったときの考え方をひとつご紹介します。

まず、大まかな方針として、「改善の努力をする」「やめる」「現状維持」のどれにするかを検討します。それぞれのメリット・デメリットを表にしてもいいでしょう。今回のケースでは、「改善の努力」として上司と人事に相談されたけれど、望んでいた結果が得られなかったとのこと。がっかりされたでしょうね。

しかし、せっかく勇気をだしたのですから、できれば、結果をだすための方法をひとつや1回に限定せず、知恵をしぼってあれこれ試してみてはいかがでしょう。

たとえば、同志をつのって何度も会社と交渉する、せめて同僚に理解を求めて独自のバックアップ体制を整える、何らかの口実で休職する、職種転換や異動希望を出す、経験者たちの対処法を調べまくって参考にするなどなど。

同時に、それらをいつまで、どの程度まで続けるかの目安を予め決めておくことも大事です。何かに挑戦するとき、限界設定は重要です。そうしないと、結果をだすことに執着して努力がやめられなくなり、新たな機会や可能性を見失ってしまうからです。

会社をやめることはいつでもできます。やめる覚悟があるなら、今の職場でできるだけのことをやってみてからでも遅くありません。納得のいく決断ができますように。

関連記事