コロナ禍を境に働き方は大きく変わり、リモートワークや副業が急速に一般化しました。それによってマルチに働く人も増え、やりたいことの選択肢は広がっています。
個人で人生の計画を立て、自分で自分をコントロールする技術も大事になってきました。
本稿では「婚活ブーム」や「フラッシュマーケティング」「ふるさと納税ブーム」など、さまざまなブームに携わってきた放送作家で戦略的PRコンサルタントの野呂エイシロウさんに、時間を効率よく使うためのSNSやYouTubeとの付き合い方ついて解説して頂きます。
※本稿は、野呂エイシロウ著『仕組み化する人はうまくいく』(アスコム)より、内容を一部抜粋・編集したものです。
SNSは見る時間と場所を決めている
スマートフォンを見ていると、色々と気になります。
フェイスブックにLINEにX(旧ツイッター)にインスタグラム......などなど。
以前の僕は、フェイスブックを見ていて、気がついたら1時間が経っていたということも何度もありました。
YouTubeを2時間も見ていたこともあります。
そこで決めました。
LINE以外は、すぐに見ないと決めました。LINEはいろいろな連絡が来るので、パソコンでも見られるようにしています。
僕の場合、LINEをビジネスに使っている会社もあり、LINEだけで成り立っている関係性の企業もあります。
ですから必ずチェックします。
でも、それ以外はまず緊急事態はないので放置しています。仕事中はもちろん、移動中もSNSを見るのはやめました。
もちろん、フェイスブックから情報収集もしていますが、東洋経済オンライン、Forbesなどの記事をウェブで見たほうが情報収集の効果は結構大きいのです。
ですからSNSは、あまり見ません。
「野呂さん、投稿しているじゃないですか!」と言われそうですが、僕の投稿は非常に短いです。
ブログも本当に短時間で更新します。1000文字くらいなら、会議が終わったスキマ時間の数分で書きます。
5分ぐらいで書き上げます。フェイスブックに関しては本当に短いです。
では、僕はSNSをどこで見ているのでしょうか。
その答えは、ズバリトイレです。トイレの個室で用を足しながら、1、2分の間でフェイスブックを楽しみます。
いいねボタンを押すこともできます。返事やメッセージも簡単です。そんなふうにしてどんどんやっていくことが先決です。
フェイスブックやインスタグラムは、人とつながっているので中毒性があります。そう、人は寂しいのでどんどんハマるのです。
またスマートフォンは小さくて持ち運びが便利なので、思わずSNSで遊んでしまいたくなります。
子供の頃、僕はテレビやラジオにハマりました。そして親によく怒られたものです。「いい加減にしなさい」「勉強をしなさい」と。社会人になっても放送作家という仕事柄テレビをダラダラ見る癖がありました。
しかし、大人になってその習慣から脱出できました。
それは「目的を明確にした」からです。「このテレビ番組は企画を分析するために」「ナレーションを分析するために」「情報を得るために」などと明確にして行動をしています。
それがダラダラと見るのをやめる"仕組み"です。
人はルーズな生き物です。できれば楽をしたいと考えています。
でもそれは破滅への道にすぎません。
社会人になれば自分次第です。仕事のペースも自分次第です。
仕事中にタバコを吸ったり喫茶店でサボったりするのと、SNSで遊ぶのは同じ行為です。
したがって、自分で自分にブレーキをかける必要性があります。
僕は心の中で、ここでインスタグラムで遊べば、10万円を失うと考えるようになりました。10回で100万円を失います。
とはいうものの、毎日5回ぐらいはトイレにいくので、その時にちょっとだけ見て楽しんでいます。
人は楽しいほうに流れる癖があります。さあ、自分で自分の仕組みを作りましょう
もし、どうしてもやめられないならスケジュールにSNSをやっていい時間を書きましょう。
するとその時間以外はやらないので、物事が一気に進みます。
YouTubeを観るときは必ず次の予定を入れる
みなさんはYouTubeを観ますか?
僕はよく見るのですが、気がつけば2時間もYouTubeを観続けていた経験が何度もあります。ついダラダラと観てしまうのです。
さすがGoogleのグループ会社。YouTubeのリコメンド機能も本当に凄いです。
思わず次々とクリックしてしまいます。
「あ、これも観たい」「これは面白そうだ」と、再生ボタンを押してしまう......そんな経験ありますよね?
以前は、フェラーリやランボルギーニといったスーパーカーの動画をダラダラ観ていました。ところがある日思ったのです。「どうせ買わないのだから、見る意味がないのではないか?」と自問自答しました。
そこで、観るのをやめたのです。キッパリと。
もちろん、スーパーカーを買うのに比べて動画を観るのはまったくコストがかからないので、多少観たりするのもいいかなと思うのですが、どうしても際限なく観てしまいます。だからやめました。
ちょっと前までは、お笑い芸人のサンドウィッチマンとナイツの動画を気に入っていて、何度も観ていました。しかし、いつも同じところで笑うだけなので、「何度も観なくても」と自分を否定しました。そう、自問自答をしたのです。
「同じものを何度も観て学べないなら、意味がないな」
「僕の人生の目標は何だっけ?」
「世の中をどうするんだっけ?」
すると、「そうだ、面白くするんだった」と思い出し、動画視聴をやめていました。
もちろん観ることもあります。息抜きが必要な時もあります。笑いたい時もあります。
そんなときは、「この1時間だけ」と明確に決めて、スケジュールに書くのです。
「これからちょっと観るだけなのに」
そう思うかもしれませんが、僕は土曜日の午後などに「15時から16時YouTube」と書くことで、自制が働きます。観すぎないためにその後のスケジュールも記載すれば、16時から別の行動に移せるのです。
ダラダラとムダな時間を費やさないための"仕組み"とも言えるでしょう。
また、TBSの「水曜日のダウンタウン」という番組が大好きで、毎週スケジュールを決めて見ています。
僕にとっては、テレビ東京のビジネスオンデマンドを観るのも、YouTubeを見るのも同じです。スケジュールを決めて、鑑賞をするのです。
僕は、中学高校時代、自分の欲望のままにラジオ番組を楽しんでいました。毎日5時間ぐらいダラダラ聞いてました。勉強をしていませんでした。
それが原因で、残念ながら一流大学には行けませんでした。
そう、「計画を立てる」「それを実行する」ということができなかったのです。
もっと真剣に勉強をして成績がよかったら、今の人生はもっと別のものになっていたかもしれないと日々思います。
だからそれを反省して、YouTubeを観る時間もスケジュールに入れ込み、必要以上に観ない仕組みを作っています。
それが何よりも大切なのです。
人は楽しいことが大好きです。
でも楽しいことは目標達成の妨げにもなります。
インド人の友達から教えてもらった言葉があります。
「ルーズは失敗の母」という言葉です。ごもっともです。
その言葉を心に刻みながら懸命にスケジュール管理とスケジュールによるマネジメントを心がけています。







