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ぬいぐるみが大人の悩みに効く!「落ち込みから抜け出せない」心を救う3つの言葉

伊庭和高(心理コミュニケーションアドバイザー)

2025年12月04日 公開

ぬいぐるみが大人の悩みに効く!「落ち込みから抜け出せない」心を救う3つの言葉

誰にも言えない悩みは、ぬいぐるみが解決してくれます!「落ち込んだ気持ちから抜け出せない」「自分がどうしたいのかわからない」そんなときは、ぬいぐるみに話しかけてみましょう。「ぬいぐるみ心理学(R)」の開発者・伊庭和高氏が、ぬいぐるみと向き合うことで元気を取り戻す方法を紹介します。

※本稿は、伊庭和高著『大人だって、ぬいぐるみに癒やされたい! 』(PHP研究所)より一部抜粋・編集したものです。

 

ぬいぐるみの力を活かして自分らしさを取り戻していく

ぬいぐるみには「母親のような100%の安心感」があり、だからこそ私たちは「自分でも気づいていなかった本心をさらけ出す」ことができます。これが、ぬいぐるみの持つすごい力です。「ぬいぐるみ心理学」は、そんなぬいぐるみの持つすごい力を活かして自分の心や気持ちや感情を整理しながら、自分らしさを取り戻していくための実践的な理論です。

もちろん、難しかったり大変なことをしていただく必要はありません。
ただ、自分の気持ちにそっと向き合うための時間を、ぬいぐるみと一緒に作るだけです。
実際にぬいぐるみとどうやってかかわれば、心が整い、本音と向き合いやすくなるのか、よくある悩みを一例として「ぬいぐるみ心理学」のやり方を具体的にお教えします。

 

【question】落ち込みから抜け出せない。どうすれば前向きになれる?

相手の反応が気になってしまって、自分の気持ちを伝えるのが苦手です。
「もっと早く言ってほしかった」「本音がわからない」と言われるたび、「確かにその通りだな......」と思って落ち込んでしまいます。
自分でも、自分の本音がよくわからないんです。

かといって、誰かに相談するのも苦手で。
「迷惑をかけたらどうしよう」「変に思われないかな」と、また人の目が気になります。
前向きに考えようとしても、なかなか抜け出せなくて苦しいです。

 

【Answer】ぬいぐるみは、落ち込んだあなたをまるごと受け止めてくれます

誰にだって、落ち込むときはあります。
でもその気持ちを長く抱えていると、何も手につかなくなったり、小さなアクシデントでさらに自信をなくしてしまったりしますよね。

そんな方にこそ、ぬいぐるみに頼る方法をお伝えしたいです。
まずは落ち込んでいる気持ちをこんな言葉にして、ぬいぐるみを励ますように声掛けしてみてください。

「今日、つらかったね」
「言いたいこと、ちゃんとあったのに言えなかったよね」
「自分でも、よくわかんなくて苦しかったよね」

ただそれだけでも、ふっと心がほどけていくのを感じるはずです。
もちろん言葉にしなくても、抱きしめたり、なでたりするだけで、いまの自分をやさしく受け止めてもらえるような感覚になります。

 

前向きになれる「3つのポジティブフレーズ」

とはいえ、落ち込んでいるときに前向きな言葉が自分のなかから出てこないこともあるかと思います。
頭では前向きになろうとしているのに、心が追いつかない。そんな状態だと、気持ちをうまく切り替えられないでしょう。

そこで以下に、これまで数多くのお客様とかかわってきたなかで、特に「落ち込んだときに前向きになれた」と反響の大きかった言葉をまとめてみました。

ぬいぐるみの前でどうしても前向きな言葉が出てこないときは、ぜひ参考にしてみてください。

【1】「大丈夫。何とかなるよね」
→いまの状況を前向きに受け止めながら、これから起こることも「何とかなる」と、楽観的に考えられる言葉です。

【2】「こんな日でも、うまくいったことやできたこともあるはずだよ」
→落ち込んでいるときほど、だめな点や課題ばかりが見えてしまいますが、全部がだめだった1日なんて存在しません。どんなに小さなことであっても、うまくできたことは必ずあるはずです。ぬいぐるみにこの言葉を投げかけて、一緒に1日を振り返っているうちに、前向きな気持ちに切り替わり始めるでしょう。

【3】「長い目で見れば、ちゃんと前に進んでいるよね」
→今日はうまくいかなかったことがあったかもしれませんが、自分の人生を長い目で見れば、いまこの瞬間も着実に前に進んでいることに気づけます。多くの映画が、途中で困難やトラブルに直面しても最後にはハッピーエンドを迎えるように、明日のあなたには明るくて楽しい日々が待っているのです。

ぬいぐるみにどんな言葉を話しかけるかは、あなたの自由です。
自分から自然と出てきた言葉でもいいし、先ほど紹介したフレーズから選んでも構いません。どんな言葉も必ず、あなたの心をやさしく包み込んでくれます。

 

落ち込んだときの「パチパチぬいぐるみ拍手」

「前向きになれるフレーズを声に出そうにも、落ち込んだ気持ちが邪魔して言葉が出てこない......」というように、どうしても沈んだ気持ちから抜け出せないときもあると思います。

そんなときはぬいぐるみの両手を取り、「パチパチ!」と声に出しながら、ぬいぐるみの手を動かして拍手をさせてみてください。
心がじんわりとあたたかい気持ちになり、少しだけ前向きさを取り戻せるはずです。

なぜ、拍手をすると前向きになれるのか。そもそも、私たちが拍手をするのはどんなタイミングでしょうか?

発表会やスポーツの試合が終わり「感動した!」「よく頑張った!」の気持ちを伝えたいタイミングだったり、誕生日会で「おめでとう!」の気持を込めたいタイミングだったり。拍手をするのは、必ず「前向きな出来事」があったときだと思います。

だから、ぬいぐるみが拍手をするということは、あなたの心があなたに拍手をして「よく頑張った!」と声をかけてあげているのと同じこと。つまり、承認欲求を満たしてあげることになるのです。

 

「どうしたい?」の魔法をぬいぐるみと一緒に

ぬいぐるみは気持ちを整理するだけでなく、自分の本音に気づかせてくれる存在でもあります。
落ち込みから少し抜け出せたら、次に、ぬいぐるみにこう問いかけてみてください。

「私は、どうしたい?」

この"どうしたい?"という言葉には、自分軸に戻る力があります。
落ち込んでいるときほど、他人から「どう見られるか」「どう思われるか」が気になって、自分の気持ちを後回しにしてしまいますよね。
だからこそ、「どうしたい?」と問いかけて、自分のなかにある"やりたい気持ち"を、少しずつ取り戻していくようにしましょう。

「自分が何をしたいかわからない」と感じるのも、いたって自然な反応です。
その場ですぐに答えが出なくても、ぬいぐるみに問いかけながら過ごしていると、ふとした瞬間に「あ、こうしたかったんだ」と気づけることもあります。

「今日はもう、ゆっくりお風呂に入りたい」
「気が向かないときは、ちゃんと断りたい」
「小さくても、自分の意見を言ってみたい」
そんな小さな"したい"が見つかるだけでも、心はぐっと軽くなります。

前向きになるために、無理に頑張る必要はありません。
ぬいぐるみと過ごす時間を大切にすれば、落ち込みは自然と晴れていきます。

大丈夫。
どんなに落ち込んでいるときでも、あなたのなかにはちゃんと「こうしたい」があります。それに気づくきっかけをくれるのが、ぬいぐるみです。

著者紹介

伊庭和高(いば・かずたか)

心理コミュニケーションアドバイザー

1989年生まれ。早稲田大学大学院在学中に人間関係の悩みを根本から解決する有効な手法として、ぬいぐるみ心理学(R)を独自に開発。2017年に株式会社マイルートプラスを設立し、7,000名以上のお客様をサポート。悩みに寄り添い、背中を押している。ブログ「ぬいぐるみ心理学」は月間13万人が訪れ、YouTubeやメールマガジンと併せ多くの方がぬいぐるみ心理学を学び実践している。メディア出演や企業での講演会を精力的に行うなど、活動の幅を広げている。

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