1. PHPオンライン
  2. 社会
  3. センサー式ライトで虫を捕獲する頭脳派も 投稿者に聞いたタヌキ動画がバズり続ける理由

社会

センサー式ライトで虫を捕獲する頭脳派も 投稿者に聞いたタヌキ動画がバズり続ける理由

樫尾キネ(福島県産シニアVtuber)

2026年07月02日 公開

センサー式ライトで虫を捕獲する頭脳派も 投稿者に聞いたタヌキ動画がバズり続ける理由


写真:丸くて可愛らしく、紅花のように有名になって愛されるようにという願いを込めて「べにまる」と名付けられた(写真提供:河北町児童動物園)

「大型動物用の罠にかかったたぬき、たぬきなら出られるくらい隙間があるのに『たぬきはもうおしまいです......』という顔で、ずっと檻の中にいた。檻を開けても『もうおしまいだからほっておいて......』とでも言いそうな哀愁を帯びたまま、なかなか出てこず、抱っこで出された。」

――9千650万表示、27万いいね、約3万リポストという数字を叩き出したこのポスト。投稿したのは福島県を活動拠点とするVtuber樫尾キネさんです。XやYouTubeで地元の魅力を発信する一方、日常的に出会うタヌキについて度々投稿しています。タヌキとの関係、なぜ人々はタヌキに魅了されるのか? そしてタヌキの賢さが垣間見えるエピソードとは......『タヌキまるごとBOOK』に掲載された樫尾キネさんのインタビューを増補・再編集してお届けします。(画像は全て『タヌキまるごとBOOK』より)

※前後編の後編です。

 

タヌキがソリを一生懸命運んでいた

――タヌキがここまでバズると思いましたか?

私にとっては、タヌキがいるのは「日常」だったので、こんなに反響があるとは思わず、とても驚きました。今はタヌキを物語や画面の向こうでしか見たことがない方が多いことにもびっくり。タヌキエピソードをきっかけに、タヌキとはどんな存在で、どうように生きているのか、知ってもらえたら嬉しいです。

――なぜこんなにも反響が大きいのでしょう?

昨今のインターネットでは、見たくない争いや、マイナスな話題が多く、疲弊してしまいます。そんな時に、タヌキのちょっとポンコツでポンポコな話が流れてきたら、なんだか嬉しいかもしれない。きっと、タヌキエピソードを喜んでくださる皆さまも、同じような気持ちなのでは? と思っています。

―― 初出しのポンポコエピソードがあれば教えてください。

孫たちを連れて、近くの運動公園に雪遊びによく行っていました。ソリ遊び、雪合戦、かまくらや雪だるま作り、様々なことで遊びます。雪だるまの顔のために、葉っぱや枝を探しに少し離れた時でした。近くに置いていたはずの、小さい子ども用ソリがなくなっていたんです。雪にはしっかり、ソリを引いた跡があり、それをたどってみると、2匹のタヌキがソリを一生懸命運んでいたんです。

孫が「タヌキだあー!」と声を出すと1匹はすぐに逃げたのですが、もう1匹はヨイショヨイショと頑張って、まだソリをあきらめていなかった。

どうしようと思っていると、逃げて行ったタヌキが飛んできて、ソリをひっぱり続けるタヌキに体当たりし、そのまま2匹で逃げて行きました。そんなに欲しかったの? という、印象的なエピソードです。

また、最近は庭や軒先のセンサー式のライトをわざと光らせて、そこに集まる虫を食べている姿を見たことがあります。ライトの仕組みを理解して活用する賢いタヌキでした。虫を捕まえようとする姿が踊っているみたいでしたが、実は真剣な食事というギャップが面白かったです。

 

タヌキに会いに行くには

タヌキ
アクアマリンふくしまのタヌキ(撮影:樫尾キネ)

――「ほんもののタヌキを見たい!」と思ったらどうすればいいでしょうか?

ぜひ動物園などで飼育されているタヌキに会いに行ってみてください! でも野生のタヌキを見かけても、触ったり餌をあげたりしないでくださいね。タヌキは"野生動物"です。だいじなこと。私は畑を守るために自然と関わり、その中で見たタヌキの一部をお話ししています。かわいいだけじゃ済まない現実もあります、適切な距離で暮らしましょう。

そして、じつは"水族館"にもタヌキがいるんです! 私の地元、福島県には「アクアマリンふくしま」という水族館があります。入館してすぐのエリアに「わくわく・はじまりの森」という、福島県浜通りの里山、自然環境を再現した体験エリアがあります。その入り口の目の前にホンドタヌキがいます。

エリア全体を通して自然環境を学び、タヌキや野生動物、生態系がどのように形作られるか、学ぶことができます。「ためフン」のレプリカも必見。タヌキがお出迎えしてくれる水族館、みなさんもぜひ行ってみてくださいね。

――会いにける推しタヌキはいますか?

私は親戚のさくらんぼの手伝いで、よく山形県に行きます。その際に立ち寄るのが河北町児童動物園です。山形県の野生鳥獣救護所にも指定されており、怪我をした動物の保護も行っています。そこで暮らしている「べにまる」というタヌキさんが、数年前に旅立った愛犬にそっくりで、ひとめぼれしました。ごはんを食べている姿を見るだけでなんだか、もう、嬉しくって。近くに行ったら必ず立ち寄ります。

―― タヌキストに興味を持ちはじめた皆さんにメッセージをお願いします。

最近、タヌキに注目してくださる方が増えていて、とっても嬉しいなと思います。昔からタヌキたちが必死に生きている姿を見てきました。畑の大根を守るためににらみ合ったこともあります。それでも、愛すべき隣人であると思っています。

昔から、タヌキは人に愛されてきたとも感じます。焼き物や物語、様々なタヌキが活躍しています。きっと昔から身近な動物だったのだと思います。ですが、最近は「死んでいる姿しか見たことがない」なんて言われることもありました。

タヌキがかわいいと思ってくださった皆さん! 心身に余裕がある時でかまいませんので、そのかわいさの奥を、タヌキや野生動物たちの生きる今を、動物園や様々な場所で、知っていただけたら嬉しいです。

プロフィール

樫尾キネ(かしお・きね)

福島県産シニアVtuber

YoutubeやSNSを中心に、福島県のおすすめ情報や、穏やかな日常をお届けしています。
X:@Kashio_Kine

関連記事

アクセスランキングRanking

前のスライド 次のスライド
×