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「体臭」で性格がわかる? 心理学者が教える自分でも気づけない特徴

内藤誼人(心理学者)

2026年07月29日 公開

「体臭」で性格がわかる? 心理学者が教える自分でも気づけない特徴

体臭には心の状態が表れることがあり、自分自身を理解するには周囲の人の視点も大切です。心理学者の内藤誼人さんは著書『10秒で本音を見抜く心理術』にて、人の性格や自分では気づきにくい特徴を心理学の視点から解説しています。今回は、そんな興味深い研究結果を同書よりご紹介します。

※本稿は、内藤誼人著『10秒で本音を見抜く心理術』(PHP文庫)より、内容を一部抜粋・編集したものです。

 

神経質な人は体臭に表れる

その人自身が発する臭い、いわゆる体臭によっても、その人がどんな人なのかを見抜くことはできます。こういうと、「体臭で性格もわかるの?」と思われる人もいるでしょう。もちろん、人間のすべての性格を見抜けるわけではありませんが、少なくとも神経質な人(不安やストレスを感じやすいタイプ)かどうかを見抜くことはできるということを示す研究があります。

ポーランドにあるヴロツワフ大学のアグニェシュカ・ソロコフスカは、18歳から30歳の50名に、臭いのしない石鹸で身体を洗ってもらった後、12時間、脇の下にコットンをつけてもらいました。また、50人には性格テストも受けてもらいました。

12時間が経過したところでコットンを返却してもらい、その臭いを75名の子ども(7歳から9歳)と、75名の大人(19歳から26歳)に嗅がせて、どんな性格の人なのかを推測してもらいました。

その結果、神経質かどうかは体臭だけで推測できることがわかりました。しかも、大人も子どもも、どちらも見抜くことができました。

どうして神経質な人の体臭はわかるのでしょう。その理由は、神経質な人ほど、ストレスや不安を感じることが多く、汗をかくことが多いからです。

 

ストレスは、臭いに出る?

ソロコフスカは、具体的にどんな体臭なのかについては報告しておりませんが、おそらくは「ストレス臭」に近いのではないかと思われます。ストレス臭というのは、ネギやニラの臭い、あるいは焦げた臭いにたとえられることがあるのですが、あまり良い臭いではありません。

その人の近くにいて、「ちょっと苦手な臭いだな」と思うのなら、その人はいつでもピリピリしている神経質なタイプだと判断できるでしょう。不安や緊張を感じやすく、人よりもイヤな汗をかく頻度が高いので、そういう臭いがするのです。

普段はあまり不安や緊張を感じない人でも、たとえば結婚式のスピーチをしなければならないときや、大切なクライアントの前で商品説明をしなければならないときには、イヤな汗をかくでしょうから、神経質な人と同じような体臭を発生させるかもしれません。

普段は体臭を感じることがないのに、そういう臭いを感じるときがあれば、その人は一時的に不安やストレスを感じている可能性があります。こんなときには、「何か困ったことがあるの?」などと優しい言葉をかけてあげると喜ばれるでしょう。

 

自分のことは、他人のほうがよくわかる

自分自身の将来の行動を知りたいのなら、自分で考えるのではなく、自分をよく知る友人に聞いてみることをおススメします。「他ならぬ自分のことなのだから、自分自身のほうが分かるのでは?」と思われるかもしれませんが、それは違います。私たちの自分を見る目は、相当に曇っていますから、友人に聞いたほうが正しい未来予想ができるのです。

米コーネル大学のエリック・ヘルツァーは、42名の大学生に4週間後に行われる試験の得点を予想してもらいました。また自分の友人にも自分が何点くらい取れると思うのかを推測してもらいました。

4週間後に試験が終わってから結果を調べてみると、自分の予想より、友人の予想のほうが、はるかに正確に得点を予想できたことがわかりました。

 

自分への評価は、なぜ甘くなるのか

私たちの自己評価というものは、相当に甘くなる傾向があります。

「試験前にちょっと勉強すれば、まぁ、悪くとも80点くらいは取れるさ」と非常に甘い予想を立てます。

その点、友人の目はもっとシビア。「お前は前回の試験でも30点しか取れなかっただろう」とか、「お前は試験前でも平気で映画を見に出かけるだろう」と厳しい評価をします。そして現実には、シビアな予想をする友人の意見のほうが正しいことが多いのです。

というわけで、将来の自分についての予想をするときには、自分をよく知る友人に聞いたほうがいいのです。自分だけで判断してはいけません。どうせ外れます。

私たちは、自分のことは自分自身が一番よくわかっているかのように錯覚していることが多いのですが、それは大間違いなのです。

自分の人生を変えるような選択をするときには、自分だけで決めてはいけません。他の人にも意見を必ず聞きましょう。

たとえば、転職したほうがいいのかどうか迷ったとき。「俺なら、どこの企業でも通用する」と思っていても、いきなり今の会社に辞表を出すのは危険です。まずは親しい友人に「転職しようと思っているんだけど…」と相談してください。結婚しているのなら、配偶者にも訊きましょう。「私は、転職してもやっていけると思う?」と。

そして友人や配偶者から、「絶対にやめておけ!」と言われたのなら、素直にその意見にしたがって転職するのを見送りましょう。友人や配偶者の判断のほうが、自分のいいかげんな判断よりも正しいことが多いのですから。

私たちは、自分に都合のいいように物事を解釈する傾向があります。これを「自己奉仕的バイアス」と言います。「バイアス」とは、認知の歪みのことを指すのですが、私たちは自分自身を正しく見ることはできません。周りの人の意見を参考にしたほうが、はるかに正しい決断ができるものなのです。

プロフィール

内藤誼人(ないとう・よしひと)

心理学者/立正大学客員教授

慶應義塾大学社会学研究科博士課程修了。[有]アンギルド代表。社会心理学の知見をベースに、ビジネスを中心とした実践的分野への応用に力を注ぐ。その軽妙な心理分析には定評がある。『人は「暗示」で9割動く!』(だいわ文庫)など、心理に関する著書多数。

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