お笑いコンビ・メイプル超合金のツッコミ担当として活躍し、介護に関する著書でも話題を集める安藤なつさん。芸人仲間にも手料理を振る舞うほどの料理好きとしても知られる安藤さんが、斬新で型破りなアイデアを詰め込んだ初のレシピ本『安藤なつの奔放ごはん』を刊行します。
そんな自由な発想の料理たちは、どうやって生まれているのでしょうか。料理の時間が本当に楽しいと語る安藤さんにお話をうかがいました。
※全3回の前編です
夜中、急に料理がしたくなる
――『安藤なつの奔放ごはん』では自由な発想でありながら、一目見ただけでおいしそうって思えるような料理がいくつも掲載されていますね。安藤さんは、レシピを考えるときに香りや食感など、何を一番大切にしていますか?
【安藤】自分の中で料理って、夜中、急に作りたくなるものなんですよ。「あ、あれが冷蔵庫に入っていたから、これができるんじゃ」みたいな。科学実験に近い感じです。
「こういうものを作ろう」というより、「結果的にこんな料理ができあがった」の方が多いですね。もちろん完成形のイメージが先にあって、そこから逆算して食材は何が必要で、こんな工程があって、家にある調味料でどこまでいけるのか、どんだけデカいのができるのかって考えながら作ります。ワクワクする実験の感覚を大切にしていますかね。その時間が、本当に楽しいんです。
――では、家にある食材は常に潤っているのでしょうか。
【安藤】そうですね。母が畑をやっていて、季節ごとの野菜がもらえるので。ナスが今何本あるな、そろそろ痛むな、じゃあ何か作ろうかなって。
それに、買いだめしがちな方だとも思います。袋麺も好きで常備しているので、ラーメンのスープの粉を使って焼きそばにしてみよう、とか。
――日頃お忙しいかと思うのですが、自炊は続けられているのでしょうか?
【安藤】自炊していますね。冬場だと、野菜を入れたいろんな味付けの鍋とか。野菜いっぱい摂りたいじゃないですか。手軽ですし、なんでも入れられる。
――忙しい時でもお鍋を作ったり、何かしら料理をされてるのですね。
【安藤】料理がストレス解消法なのかもしれないです。
「暇だな、作ろう」じゃなくて、「忙しくてもう疲れた。でもなんか作ろう」みたいな。それが気持ちの切り替えにもなっている気がします。
料理も「自分が楽しければいい」

――安藤さんのように自炊がストレス発散になったり、楽しく作れることってすごくいいなと思うんですが、一方で自炊のハードルが高い方や、苦手意識が強い方もいると思います。そのような方々が楽しんで料理するために何かアドバイスはありませんか?
【安藤】食に興味あるかないかでだいぶ変わるとは思うんですけど、かっこつけなくていいし、別に失敗してもいいじゃないですか。
私も、全然失敗しますよ。失敗して、例えば「あれが固まらなかったのなんでだろう」って考えて、これねって分かった時にめっちゃ気持ちがいいんですよね。
きっと自炊することに抵抗がある方は、Instagramとかでキラキラした綺麗な料理を見すぎているんじゃないでしょうか。
――綺麗なレシピ動画、たくさんありますよね。
【安藤】キラキラご飯を見て、このレベルは到底無理だって二の足踏んでるんだったら、いや別に、あそこまでたどり着く必要なくない?ていうか、自分が楽しければ良くない?って思います。
私はそんな感じですね。彩りなんか知らんし、茶色くてよくない?っていう。自分がいいと思えばそれでいいんだから、料理が少しでも楽しいって思えそうだったらやってみるといいかもしれないですね。
――まずはやってみて、楽しさを感じてみる。
【安藤】実験、楽しいですよ。料理は娯楽や趣味に近いんです。
ご家族がいたり、働いていて時間がない方もいらっしゃると思うんですけど、もし自分時間を作れるのなら料理をおすすめします。料理に時間を使うということは、贅沢なことな気がしていて。
実験的な料理も無理は禁物
――超実験的にやってみたらうまくいった、もしくは失敗した料理で、何か覚えてるものはありますか?
【安藤】挑戦してみて、違ったなと思った料理はありますね。
先日、家でホームパーティーをしたんですよ。友人がタコスパーティーしたいと言うので、プルドポークやチリコンカンなんかも作って、みんなでトルティーヤに挟みながら食べたんです。で、その友人も料理する人で、桃がお家にあったから桃カレーを作ってきてくれたんです。それがめちゃくちゃ美味しくて。本人にレシピを聞いても、もうわかんないって言われて。
それなら、余ったチリコンカンでカレーを作ってみようと思い立ちました。で、後日作ったんですけど、めちゃくちゃまずくて(笑)。完成したものは完成したものとして食べればいいんだなって思いました。無理しちゃダメ。チリコンカンはチリコンカンで美味しかったのに。
――深追いして失敗した。
【安藤】深追いですね。もうチリコンカンだけで良かったです。
なんだか寂しかったです。悔しかったのもあります。あの桃カレーがうますぎて。
――今お話しされてたように、安藤さんはお仲間とホームパーティーすることも多いのでしょうか。
【安藤】はい、けっこうホームパーティーはしますね。
――その時のレシピは、メンバーの好みに合わせて考えたりもするのでしょうか。
【安藤】食べられないものは誘う時に聞くことが多いですね。仲のいい人だったら、食べられないもの、苦手なものが何かというのはある程度把握しています。辛いものが苦手だから、じゃあ辛くないメニューにしようとか。で、実家からの野菜がいっぱいあるから、それで何かしようとか。最近は、野菜パーティーしましたよ。
――野菜パーティー、楽しそうですね。
【安藤】空心菜がいっぱいあったんで、空心菜の炒め物とか、ナスと鶏肉とオクラのオイスターソース炒めを作って、みんなで食べました。美味しかったです。









