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子どもの能力を伸ばす「遊ばせ方」

本田真美(小児発達医/ニコこどもクリニック院長)

2011年03月12日 公開 2022年08月17日 更新

子どもの能力を伸ばす「遊ばせ方」

「ドーパミン」が分泌されると、思考や記憶、運動を司る脳の場所がよく働くようになる。子育てにおいても、知能を育てるために子どものドーパミンの分泌を促すことを医師の本田真美氏は提唱している。

"遊ぶこと"がドーパミンの分泌には有効とされるが、子どもにどのような遊び方をさせれば良いのか。

※本稿は、本田真美 著『頭のいい子は、3歳からの「遊び」で決まる!』より、内容を一部抜粋・編集したものです。

 

笑う、ほめるが肝心

難しい説明は専門書に譲りますが、脳の中には「ドーパミン」という物質があります。ドーパミンは「楽しい、おいしい、うれしい」といった快感や興奮を感じると分泌されます。

ドーパミンが分泌されると、思考や記憶、運動を司る脳の場所がよく働くようになります。つまり、気持ちのいいことをすると、「頭がよくなる」のです。

日常生活の中で子どもがうれしいと感じるのは、両親の笑顔や自分を認めてくれているという実感を得たときです。私自身も子ども二人に対して、些細なことでも大げさにほめるように心がけています。そのためには自分の気持ちに余裕がないと、子どもを上手にほめられません。

勉強嫌いな子はほめて育てることが肝心です。笑顔でほめる、「すごいね」「さすがだね」と声をかける、抱きしめることも、もちろん重要です。けれど、それだけではなく、大人が報酬(お金)をもらうことでモチベーションをあげて仕事に取り組むのと同じく、子どもにも報酬をあげてみませんか。

笑顔や言葉やハグも報酬ですが、お菓子やお小遣い、ゲームをするという報酬でもいいでしょう。報酬が魅力的であればあるほど、より多くのドーパミンが分泌され、それによって知能にかかわる神経ネットワークがさらに強化されるのです。

「お金をあげないと勉強しない子になるのでは」と危惧するママもいるかもしれませんが、子どもが進みたい道を決めたら、報酬がなくても自ずと勉強するものです。

また、人は非日常を感じることでもドーパミンが分泌されます。縁日がいくつになってもワクワクするのはそのせいです。週末の家族で出かけるイベントは最高に脳によいのでお勧めですが、私は毎日の生活でもプチ非日常体験を子どもたちにさせるように心がけています。

豆まきやお月見、クリスマスはもちろん、ベランダに小さなテーブルを出して夕飯を食べる、子ども用テントの中で寝袋で寝る......、子どもがワクワクするようなことは、案外簡単にできるのです。

コツは習慣や日常的にならず、サプライズ的な要素を強調することです。はしゃぐ子どもたちを横目に「よしよし、ドーパミン分泌作戦大成功!フフフ…」と思うのです。

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おもちゃは最高の教師

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