試験に一発合格する人の勉強法はどこがちがうのか
2017年10月17日 公開 2022年06月06日 更新
記憶効率がいい「基礎知識40%」のルール
頻出する基礎事項を押さえれば受かる
ほとんどの試験では、合格ラインが60%前後に設定されています。そこで、「出題項目の6割は最低でも覚えなければならない」と多くの人が考えるでしょう。
しかし、この考えは効率的な勉強法からすると「ハズレ」なのです。
60%の知識は必要とされません。それよりも、基礎的な部分を徹底的に勉強し、全体の40%程度の「確かな知識」を身につければ、どんな試験でも十分、合格が可能なのです。
そのカラクリを説明しましょう。
まず基礎的な部分については「確かな知識」で、がっちり40点を確保します。もちろん、学んだ部分のすべてが出題されるとは限りませんが、どんな試験も基礎分野が4割以上は出されます。したがって、最低でも40点は稼げるという計算です。
残りの60%の問題ですが、基礎知識が身についているのであれば、このすべてに不正解することはありません。
この60%の問題は、基礎知識をベースにした応用問題です。
ですから、必ず何分の1かの確率では、点数が稼げるのです。勉強の進行がはかどっている人ならば、少なくとも半分は正解するでしょう。60点分の問題で半分得点するとなると30点。先の40点と合計すると、なんと70点でゆうゆう合格となります。
たとえ3分の1しか正解できなくとも、60点の3分の1で20点。先の40点と合計すると、60点でぎりぎりクリアとなります。
このように、試験に受かるコツは、「確かな知識」でいかにして40%まで正解するかにかかってきます。頻出度の高い基礎的な事項を徹底的にマスターするほうが、幅広く勉強するよりもよほど効率がいいのです。
これで知識がみるみる定着する!
資格試験の受験を思い立って、初めてテキストを開いたとき、「こんな細かい知識まで覚えるのか。自分には無理だ」などと、尻込みしたことはありませんか。
しかし、第一印象で自信をなくしてしまっては、それだけで一歩後退。
「40%確かな知識で得点をゲットすればいいんだ。なんとかなる!」
このように楽観的に発想できる人のほうが、好結果を生み出します。
繰り返しますが、資格試験に限らず、どんな試験においても基礎知識がベースになります。こうした出題傾向がわかっていれば、直前期の復習においても、いたずらに手を広げるのでなく、基礎事項を固めることの大切さが理解できるはずです。
実際の試験は、実は「40%で合格」なのです。間違っても、枝葉の事項まで手をのばしてはいけません。ムダな知識が増えることで、逆に基礎知識までもがあやふやになってしまいます。
これでは本末転倒。「あえて知識を増やさない」覚悟も必要なのです。