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対等になれず、蔑まれ...「自己肯定感が低い人」ほど人生損する理由

大嶋信頼(心理カウンセラー)

2018年07月29日 公開 2023年05月24日 更新

大嶋信頼

実は自己肯定感が低い人ほど「ナルシスト」?

自己肯定感は、努力して周りの人たちから認められるようになったら高くなる、と思っていたのに、いくら努力をしたってちっとも認められない...。そもそも自己肯定感が低いまま努力をしたって「何をやったって中途半端!」という感じで何も成し遂げられません。

しかも、何も成し遂げられないのに「誰からも認められないで不運なだけで、本当は自分はすごいものを持っているんだ!」と妙なプライドはそのままなんです。

私は、海外にいたときに「自己肯定感が高い人ってナルシストみたい!」と思って、内心バカにしていましたが「あれ? もしかして自己肯定感が低い私のほうがナルシストなのかも?」と混乱してしまいます。

だって、自己肯定感が高かった人たちは、どんどんいろんなことを成し遂げていくのです。一方、私は思っているだけで何も現実にすることができないくせに、心のどこかで「自分は優れたものを持っているはず」と誰からも認められていないのに信じつづけているわけですから。

 

「愛されたい」という思いが自己肯定感を下げる

最近になって「あ! なんだ! 自己肯定感が低い人の仕組みってこうなっているんだ!」ということが見えてきました。

これまでは「気が弱い」とか「弱虫だから」や「ビビリ屋だから」自己肯定感が低いんだ、と思っていたのですが、これが違っていて「ただ、自己肯定感が低い、という役割を演じさせられているだけ!」ということが見えてきたのです。

はっきり言ってしまうと、自己肯定感が低いということは「損な役回りをやらされているだけ!」ということなんです。

「何をやってもうまくいかない!」、かつ「うまくいったとしても長続きしない!」という役回りです。

私も最近になるまで気がつかなかったのですが、知らず知らずのうちに「あ! 自分で失敗して、自己肯定感を下げるようなことをしていた!」ということなんです。

「え? なんのためにわざわざ自己肯定感を下げるようなことをしちゃうの?」という疑問に対してのストレートな答えを言ってしまうと、「愛されるため」にほかなりません。

私の中には「自己肯定感が低いほうが愛される」という幻想がありました。

でも、実際は、自己肯定感が低ければ低いほど、人からは軽視されてしまうので、「愛される」よりも「蔑まれる」ほうが多くなるのです。自己肯定感が低かった私は「人と対等」だったことがありませんでした。

自己肯定感が高く健康な人は、自己肯定感が低い私を哀れみの目で見て「付き合ったって、なんにもメリットがない!」と、静かに私から去っていきます。

そして、自己肯定感が低い人たちは、さらに低い私を蔑み、踏みつけて、そしていいように利用するだけ利用して、捨ててしまうのです。

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自己肯定感が上がるだけで人生は変わる

著者紹介

大嶋信頼(おおしま・のぶより)

心理カウンセラー

株式会社インサイト・カウンセリング代表取締役。米国・私立アズベリー大学心理学部心理学科卒業。カウンセリング歴30年、臨床経験はのべ9万件以上。『それでも大丈夫 不安を力に変える方法』(青山ライフ出版)など著書多数。

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