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嫌な記憶はゴミのせい? 「捨てる」と自己肯定感が上がる理由

大嶋信頼(心理カウンセラー)

2018年08月02日 公開 2024年12月16日 更新

嫌な記憶はゴミのせい? 「捨てる」と自己肯定感が上がる理由

「人の悩みの多くは"自己肯定感の低さ"が原因」というのは、心理カウンセラーの大嶋信頼氏。だが、多くの人はなかなか自己肯定感を高めることができない。

その理由の1つが、過去の自分に縛られてしまうこと。だが、それはごく簡単な方法で解消できるという。著書『「自己肯定感」が低いあなたが、すぐ変わる方法』より、自己肯定感を高めるための方法を教わった。

※本稿は、大嶋信頼著『「自己肯定感」が低いあなたが、すぐ変わる方法』(PHP研究所)から一部を抜粋し、編集したものです。

 

「美化される記憶」と「嫌なままの記憶」は何が違うのか?

アメリカで「心の傷」を専門に研究している博士と話をする機会があって、その博士が「記憶って時間とともに美化されていくんですよね!」と教えてくださいました。

博士のお祖父さんは、第二次世界大戦のときに日本軍と戦って捕虜にされてしまって、終戦直後は「日本人め〜!」と日本人のことを嫌っていたそうです。

それが時間と共に記憶が美化されていき、やがて「日本人は戦友だ!」というような感じに変わっていったのです。

じつは、私にもそんな経験がたくさんあることに気づかされました。かつて、嫌いだった物理学の教授がいたのですが、現在では「あの先生のおかげで今の自分がある」と感謝しているおかしな自分がいます。

教授のことを嫌っていたときは、「自分は物理の勉強が苦手でまったくできない!」と自己肯定感が低かったのに、教授の記憶が美化されていくにしたがって「自分は物理が好きなのかもしれない!」と自己肯定感が高くなっていることに気づかされるんです。

あるとき、カウンセリングの中で「あれ? なんで20年前の嫌な記憶が美化されていかないんだろう?」と疑問に思ったケースがありました。

20年の時間の経過とともに記憶は色あせて、淡いセピア色になって美化されるはずなのになんで?と思っていたら、「昔の物が部屋いっぱいにある!」というお話を聞いて「なるほど!」とあることに気がつきました。

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人が物を捨てられない理由

著者紹介

大嶋信頼(おおしま・のぶより)

心理カウンセラー

株式会社インサイト・カウンセリング代表取締役。米国・私立アズベリー大学心理学部心理学科卒業。カウンセリング歴30年、臨床経験はのべ9万件以上。『それでも大丈夫 不安を力に変える方法』(青山ライフ出版)など著書多数。

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