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こんな時「本当に効果がある」 食べ物はどっち?

牧野直子(料理研究家)

2018年08月23日 公開 2022年03月09日 更新

食欲不振に効くのは?

そうめんvs.野菜ポタージュ

夏バテで食欲がないときはそうめんや冷麦ですませてしまうことも多いが、そうめん(炭水化物)だけでは栄養不足。お勧めは野菜のポタージュ。にんじんやカボチャなど、食物繊維が多い野菜でもポタージュにすれば胃腸に負担もかからず、しかも免疫力もアップするβカロテン群が豊富。市販のレトルトでもOK。麺類なら、タラコパスタが◎。タラコは、糖質をエネルギーに換えるビタミンB?が期待できる。

 

つらい二日酔いに効くのは?

しじみ汁vs.オレンジジュース

二日酔いを治すには、水分をたくさんとって体内のアルコールを早く分解させることがマスト。肝臓の働きを助けるタウリンとオルニチンが含まれているしじみ汁も悪くない。ただ、しじみ汁はお酒を飲む前に飲んでおいたほうが効果的。すでに二日酔いの場合にはビタミンCが豊富に含まれた果汁100%のオレンジジュースや、リコピンが豊富なトマトジュースで肝機能の働きを促進させよう。

 

貧血に効くのは?

レバニラ炒めvs.アサリの酒蒸し

鉄分が豊富なレバニラ炒めは貧血改善の定番。だが、レバーが苦手な人も多いし調理も面倒。そんなときは鉄が豊富に含まれているアサリなどの貝類がお勧め。貝類には「造血のビタミン」と言われるビタミンB12も含まれている。アサリの酒蒸し、スパゲッティ・ボンゴレなど手軽に食べられるメニューも多い。納豆や豆乳も鉄が手軽にとれるので、貧血気味の人は冷蔵庫に常備しておこう。

 

慢性疲労に効くのは?

カツ丼vs.海鮮丼

慢性的に疲労を感じるのは、体内に摂取した糖質をエネルギーに変えるためのビタミンB1が不足しているから。豚肉はビタミンB1群が豊富なので、カツ丼もお勧め。ただ、慢性疲労は肝臓の働きが衰えている場合も多いので、肝機能を促進するタウリンも必要だ。タウリンが含まれているのは魚介類だけ。効果を期待するなら、カツ丼以上に、タコやイカなどの海鮮丼をお勧めしたい。

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目の疲労に効くのは?

著者紹介

牧野直子(まきの・なおこ)

料理研究家

女子栄養大学卒業。在学中より、栄養指導や教育活動に携わり、雑誌、テレビといったメディアで活躍する一方で、料理教室、保健センター、小児科での栄養相談を行なっている。現在、「スタジオ食」代表。『からだに効く100のスムージー』『世界一やさしい! 栄養素図鑑』(ともに新星出版社)、『不調のときに助けてくれる野菜ごはん』(主婦の友社)など著書多数。

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