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あなたのマネジメント大丈夫? モチベーションを失った若手・中堅社員の生の声

沢渡あまね(業務改善・オフィスコミュニケーション改善士)

2018年08月28日 公開 2022年02月22日 更新

 

あなたの何気ない行動や無思慮が、部下のモチベーションを下げている!

「ええ、そんなことでモチベーションが下がるものなの!?」
「よかれと思ってやっていたのに……」
「私もそうやって育ってきたんだけれど……」

あなたにはそのつもりがなくても、部下は順調にやる気を失っているようです。モチベーション低下の背景を6つのゾーンに分けて考えて見ましょう。

(1)なにもしないゾーン
部課長は「モチベーションを上げよう」「人材育成が大事」と叫ぶだけ。部下に任せっぱなし。任せたくせに、権限を与えるわけでもなし。そうかといって、部下が報告や相談しても、まともにとりあわない。部下のモチベーションはどんどん下がる。

(2)井の中あきらめゾーン
つねに目先の仕事で手一杯。さらには無駄な仕事で手一杯。業務改善をしたいと提案するも……

「目先の仕事に集中してくれ」
「それはあなたの仕事じゃない」

部課長の無慈悲なひと言。今日も深夜までいつもの事務作業。嗚呼、悲しき井の中の蛙たちよ!

(3)無茶ぶりゾーン
そもそも仕事の目的が見えない、でもって、部下に丸投げする。それも、よりによって苦手な仕事を苦手な人に。

あるいは、どう考えても無理ゲーでしょ、ってくらい高い目標の仕事を部下に振る。何の説明もなしに。お得意の、気合と根性でナントカしろですか……。

(4)空振りゾーン
職場のどんより空気、なんとかしようとする。

「一体感がない! 飲み会だ!」
「みんなで運動会をやろう!」

……ええと、そういうことをやってほしいのではなくてですねぇ。

背景には、部下が本音を言えない空気だったり、上司が現場の本音と向きあえていない現状があります。

(5)常識押しつけゾーン
経営や部課長が考える常識が古い。あるいはキレイごとしか言わない。本音を言えない職場風土を作ります。

また、上司が無駄にポジティブなのも考えもの。

「常に溌剌としなさい!」
「やらされ感をもつな!」

あなたがそれを言った瞬間、部下はムリ・ムダ・おかしいを言えないようになります。

そうかといって、ネガティブすぎるのもどうでしょう。

「どうせこの会社は、なにをやっても変わらないよ……」

それをナントカするのがあなたの仕事です。

(6)モヤモヤゾーン
この部門/チーム/課で成果を出すためには、どんな知識やスキルや技術が必要とされるのか? だれも定義していない。

そして、スキル要件を定義するために必要な業務定義すらない。よって、育成計画もない。成長イメージも、未来のキャリアパスも見えない。まさにモヤモヤの連鎖。

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モチベーション下り坂の天気図

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