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くらし

「寝ても疲れが取れない」を改善する"スキマ時間スクワット"

小林弘幸(順天堂大学医学部教授)

2019年02月05日 公開 2022年12月07日 更新

睡眠は「血流」がすべて。喫煙休憩をスクワットに

最終的な健康とは、「体の細胞のすみずみまで質のよい血液を流すこと」であるように、睡眠は、「血流」がすべてです。そして、血流をよくするためには、体を動かすこと。

スポーツジムに行く時間がなくても、仕事の合間に、ほんの5分、10分スクワットをするだけでも、それは大きな違いになります。

たとえば私の場合は、最近でこそスポーツジムに行くようになりましたが、20代、30代、40代では、特別な運動といえば趣味のゴルフだけでした。

あとは、できるかぎり階段を使うことと、仕事の合間のスクワットだけ。目安は1日200回。そう言うと、多すぎると思うかもしれませんが、やっていただければ案外簡単に感じるはずです。

仕事の合間、空いた時間や気分転換に、ちょこちょこ20回ずつ。打ち合わせと打ち合わせの間に、また20回。スクワットをすればうっ血が改善されますから、長時間、デスクワークをしていて席を立つときも、かならず
20回。そうすれば、どんなに忙しくても、1日10セット=200回は難なくやれます。

しかも、デスクワークからくるうっ血も解消されて、年を重ねてもハードワークに耐え得る足腰が鍛えられるだけでなく、夜の睡眠の質も上げられるのです。

そのことについて、鈴木大地さんから、さらに興味深いお話を聞きました。

煙草を吸う人が、1回の喫煙休憩で何分間使っているか? データによると、答えはおよそ9分です。それを就業時間の間に、だいたい平均4回行っている。

つまり、煙草を吸う人は、36分もの間、休憩している。一方、煙草を吸わない人は、その時間も働いている。

それは不公平だということで、現在、「企業に30分の運動時間を設けよう」という案も出ているそうで、それは睡眠障害の軽減のためにも、とてもいいアイデアだと私も思います。

喫煙する時間にスクワットをしてみてはいかがでしょうか。

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