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お金を貯めても消えぬ不安 40代に戻れるなら「やり直したい」こと

2019年03月06日 公開

佐々木常夫(元東レ経営研究所社長)

佐々木常夫
(写真:長谷川博一)

<<40代の今の自分の習慣が、20年後、30年後の自分の姿を決める。とはいえ、この年代は、仕事が忙しいだけではない。家庭でも様々な事情を抱える頃だ。自分のことにまで、とてもではないが手が回らないという人も多いだろう。

そんな40代の生き方を振り返ったとき、元・東レ経営研究所社長の佐々木常夫氏は、後悔していることがあるという。

同氏の著書『40歳からの人生が劇的に変わる習慣』では、40代からの未来を見据えた自分磨きについて語っているが、本記事では、その中の一部を紹介する。(協力:塚田有香)>>

※本稿は、佐々木常夫著『40歳からの人生が劇的に変わる習慣』(PHP研究所)より、一部を抜粋編集したものです。
 

40代で見るべきは“本物”

40代になってから、私は“本物”を見る感動を知りました。

管理職になった私は、海外出張の機会が増えたのですが、フランスに出張した際、上司が「せっかく外国に来たのだから、仕事以外の体験もすべきだ」と言って、1日長めに日程を組んでくれたことがありました。

私はその日を利用して、パリ郊外のバルビゾンやフォーテンヌブローを訪ねたのですが、建築物や風景の一つひとつに圧倒されたのを覚えています。

ミレーやコローなど自然主義派の画家が多く暮らした村や、歴代のフランス王が建築した宮殿など、目にするものすべてが今まで体験したことのないようなエネルギーを持って迫ってきたのです。

20代の時、新婚旅行でパリを訪れた際も、ルーブル美術館やベルサイユ宮殿を見て感動しました。ですが当時は人生経験も少なく、ただすごいと思うばかり。

しかし40代になると、自分の座標軸が定まってきます。ですから本物を見た時、若い頃とは違ったズシリとくる重みを心に感じたのです。私はそれ以来、出張で海外や地方を訪れた際は、本物を見る時間を作るようにしました。

なかでも心を強く揺さぶられたのは、初めて即身仏を見た時です。

その存在を教えてくれたのは、私が経営企画室時代に仕えた社長の前田勝之助氏でした。ある時、同僚たちと共に前田氏と飲みに行ったところ、社長はこんな話をしたのです。

「私の人生で出合った中で、偉大だと感じたものは3つある。エジプトのルクソール宮殿、ネパールのヒマラヤ山脈、山形の即身仏だ」。そして続けてこう言いました。「即身仏は、世のため人のために尽くした僧侶の姿だ。佐々木君、ぜひ見に行きたまえ」。
 

年齢や肩書きが上がるほど謙虚な気持ちを養うべき

他にも同僚がいたのに、私を名指ししたのです。この時私は、「きっと自分は取締役になるのだ」と直感しました。そして次の連休に山形へ行き、即身仏の姿を拝んだのです。

これは衝撃的な体験でした。おのれを捨てて山にこもり、厳しい修行を積んだ末、世の安寧を一心に祈りながら、最期は土中の石室に入って座禅を組んだまま死を迎える。その神々しい姿を目の当たりにして、私は自分がいかに小さい存在かを痛感しました。

その感動をレポートにまとめ、休み明けに前田社長に提出しました。そして翌週、私は取締役に昇進する内示を受けたのです。

口には出しませんでしたが、社長は「『人のために尽くせ』という自分のメッセージを、佐々木は本気で受け止めたのだな」と思ってくれたのではないだろうかと思います。

年齢や肩書きが上になる年代こそ本物を見て、ぜひ謙虚な心を養ってください。

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思い切って使ったつもりでも金額はたかが知れている >



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