人生を左右する仕事はたった2割? 仕事の効率はスタートで決まる
2019年03月15日 公開 2023年02月07日 更新
「緊急ではないが重要なタスク」に手をつける
まずは、優先順位2の領域のタスクに割く時間を増やしていこうというイメージを自分自身で持つことがスタートです。
重要な2割が全体の8割に影響を及ぼす、というパレートの法則にしたがえば、この領域の仕事は、数としては、全体の約2割を占めるにすぎません。しかしその成果は自分の人生の8割くらいを左右することになります。裏を返せば、普段やっている仕事の8割は、自分の人生には2割程度しか影響を与えないということでもあります。
つまり、時間をちゃんと確保してその2割の仕事に充てることができれば、自分の人生の8割をコントロールできるわけです。
時間を容器にたとえて考えてみましょう。
誰にとっても、1日24時間という部分は変わりません。つまり容器の大きさを変えることはできません。
その容器に、砂利から大きな岩まで様々なサイズの石を入れてみようとします。この時、先に小さな砂利を入れてしまうと、後から大きな岩を入れようとしても入らなくなりますよね。
反対に、先に大きな岩を入れて、その後に小さな砂利を隙間に詰め込むほうがスペースを有効活用できます。
石の大きさを仕事の重要度の高さに置き換えてみると、タイムマネジメントにおいて重要な教訓が得られます。
つまり、小さな砂利=あまり重要でない仕事で先に時間をとってしまうと、もはや大きな岩=重要な仕事を入れるスペースは残らないのです。
重要度の低い出来事に費やす時間を減らすには?
前述の通り、重要度の低い出来事を完全にゼロにすることはできません。
とはいえ、重要度の低い出来事にばかり関わっていると、重要な出来事に時間を割くことができません。
それでは重要度の低い出来事に費やす時間を減らしていくには、どうすればよいのでしょうか?
突き詰めると、下記の3点に絞られるのではないかと思います。
・人に任せる……自分にとって重要でないものは人に任せてしまう
・絞る……自分にとって重要な範囲に仕事を絞っていく
・効率化する……いちいち時間をかけなくてすむように仕組み化する
まずこうした取り組みによって重要度の低い出来事を減らしましょう。しかしそれでも「緊急度の高い仕事が突発的に発生してしまう」という方もいるでしょう。
そんな緊急度の高い仕事に割く時間の割合を減らすためにはシンプルですが、「緊急になる前にやっておく」というのが有効な解決策になります。
これは当たり前のように聞こえるかもしれませんが、意外と難しいものです。
というのも多くの場合、仕事のデッドラインは決めていても"スタートライン"は決めていないからです。
デッドラインだけ決めておくと、ズルズルと後回しになってしまうことが多くないでしょうか。しかも状況に応じてそのデッドラインも動いたりすることがあります。そうするといつまで経っても終わらないといった状況に陥ってしまいます。
仕事のスタートラインを決めておくことは、その仕事に費やす時間をあらかじめ決めるということです。
そこが決められれば、「それまでにほかのことを終わらせておこう」という意識になり、全体的に仕事を完了させるスピードが上がります。
中でも優先順位2の領域に関しては、どうしても1や3の領域によって時間が奪われがちです。
そのため、特に最初から時間を確保しておくことが重要になります。
例えば毎週金曜日の午後はそこに充てるといった形で自分の中で決めてしまうのも、一つの方法です。
そしてその時間が来たら、絶対にほかのことに邪魔をさせないこと。あとは、根本的な問題ですが、「ちゃんとやる」という意思の強さが必要なのです。